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放射平衡に関する問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日も第7版放射線概論の章末の演習問題を掲載します。
化学の分野から2章「放射平衡」の章末問題の問1(P.140)です。

放射平衡に関する問題は毎年必ず化学の試験で出題されています。
必ず自分で解けるようにしておいて下さい


問1 90Srは(1)により原子番号39の90Yになる。90Yも放射性でβ-壊変により原子番号(2)、質量数(3)のジルコニウム安定同位体になる。90Srの半減期(28.8年)は90Yの半減期(64.1時間)に比べてはるかに長いので、充分長時間の後には、両核種の間に(4)が成立する。この状態においては、105Bqの90Srと共存する90Yは(5)Bqであり、また90Srと90Yの重量の比は1:(6)になる。


90Srは(1)β-壊変により90Yになります。そして、90Yも放射性でさらにβ-壊変により原子番号(2)40、質量数(3)90ジルコニウム安定同位体になります。
壊変式は以下のとおりで必ず暗記しておかなくてはならない壊変式です。

 イメージ 5
 
90Srの半減期(28.8年)は90Yの半減期(64.1時間)に比べてはるかに長いので、充分長時間の後には、両核種の間に(4)永続平衡が成立します。
永続平衡では親核種と娘核種の放射能は等しくなるので、105Bqの90Srと共存する90Yも(5)105Bqとなります。

放射能は以下の式で表されるので、

 

105Bqの90Srの重量wSrを計算すると、

 イメージ 4 

から
 
 イメージ 1

同様に、105Bqの90Yの重量wYを計算すると、

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よって、

 イメージ 3
 
放射能を表す式や放射平衡に関する問題は化学、物化生で非常によく出題されていますので公式を必ず覚え、過去問題をしっかり解いてマスターして下さい。
これらに関係する本ブログでの記事は以下のとおりです。
 放射能を求める式
 放射平衡まとめ