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放射能を求める式

ブログをご覧のみなさん、こんにちは。
今日は放射線取扱主任者試験における基本公式のひとつである放射能を求める式についての記事を紹介します。この公式は放射線を学ぶ上での基本公式のひとつでもあるため試験でも非常によく出題されています。必ず覚えて利用できるようにして下さい。
 
放射能A[Bq]を求める以下の公式は非常に重要です。
T[s]は半減期、NAアボガドロ数、wは放射性核種の重量[g]、Mは放射性核種の質量数です。
w/Mで放射性核種のモル数を表し、モル数にアボガドロ数を乗じたNA×w/Mで原子数を表しています。
 
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毎年、必ずこの公式を利用する問題が出題されています。
試験では電卓は使用できないので、「0.693」は「0.7」として計算しても問題ないかと思います。
また、1年=3600秒×24時間×365日ですので、
 
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は覚えておくと役に立つことがあります。覚え方としては、「3.15」は円周率πと近い値なので覚えるとして、7の数字は、「3.15」の5の次の奇数と覚えましょう。
「3」「1」「5」「7」全部奇数です。

放射能は単位時間当たりの壊変数、すなわち壊変率と定義されます。
壊変率(放射能)Aは、壊変定数をλとするとそのときの原子数Nに比例するので、

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また、半減期の定義は、原子数が初めの原子数の半分になるまでの時間です。
よって、
 
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よって壊変定数λは、
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となるので、
 
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よって、
 
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過去問題
平成19年度化学問15
平成20年度化学問5
平成23年度化学問6
平成24年度化学問3
平成25年度化学問3
平成28年度化学問6
平成30年度化学問2、問3
 
実際の試験では、求められているものは放射能に限らず、放射性核種の重量、半減期また放射性同位体の原子数比の割合などいろいろなかたちで出題されています。
近年では、平成30年度化学問2は放射能を求める式を変形して原子核の個数比を求める問題が、また同年化学問3ではトリチウム濃度(TU)に関する問題が出題されています。
 
上述の過去問題以外にもこの公式を利用して解く問題は多数出題されています。もちろん、物化生、管理測定技術の試験でも出題されています。平成29年度物化生問3Ⅲの(オ)では体重70kgの人に含まれる14Cの放射能を求める問題が出題されています。
平成21年度の化学問6は1年間の核分裂数を問われているので放射能を求める公式に代入する半減期は年単位の値を入力しなくてはなりません。
できるだけだくさんの過去問題を解いて、この公式をしっかり利用できるようにして下さい。