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光子まとめ

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
光子については、物理の試験はもちろん物化生の試験でも非常によく出題されています。放射線概論の第8章をもう一度読み直して復習してください。
 
今日は、光子について是非覚えておきたいことについてまとめの記事を紹介します。
本ブログでも11月22日の記事11月24日の記事11月25日の記事11月28日の記事において光子に関する詳細を記載していますので是非ご覧下さい。
 
・原子内のすべての軌道電子が一体となって光子を散乱する反応
・光子のエネルギーは変わらず方向だけが変化する
・光子の弾性散乱として扱われる
・断面積は原子番号の2乗に比例する
 
・光子が原子に吸収されて消滅し、軌道電子が原子から飛び出す反応
・断面積は原子番号の5乗に比例しエネルギーの3.5乗に反比例する
原子番号の大きな原子に低エネルギーの光子が入射されたときに寄与が大きい
・複数の殻で光電効果が可能なときは内側の殻ほど起こりやすい
・吸収端とは光電効果断面積が軌道電子束縛エネルギーで急激に増加する部分
・光電子(軌道電子)はあらゆる方向に放出される
 
コンプトン散乱
・光子はエネルギーと運動量を持った粒子と考えられ、散乱前後の運動量とエネル
 ギー保存則から導く
・コンプトン散乱は光子の粒子性を表す
・コンプトン散乱光子のエネルギーは散乱角が180°のとき最小になる(公式確認)
・コンプトン散乱前後の光子の波長の変化(公式確認)
・電子のコンプトン波長(公式確認)
・コンプトン電子が後方に反跳されることはない
・コンプトン散乱の断面積は原子番号の1乗に比例し、光子のエネルギーの増加とと
 もに単調に減少する
・散乱光子の方向は低エネルギーでは等方に近く、入射光子のエネルギーが高くなる
 と前方への散乱が増える
 (第7版放射線概論P.107図8.3)
 
電子対生成
・光子が原子核の電場の影響で消滅し、電子と陽電子が生成する反応
・光子の入射エネルギーが1.022MeV以上で起こる。
・電子対生成の断面積は原子番号の2乗に比例する
・光子のエネルギーが大きくなると反応確率は増加する。このようなエネルギー依存
 性を持つのは電子対生成だけである
・放出される電子と陽電子のエネルギーの和は E-1.022(MeV)
・電子と陽電子のエネルギーはそれぞれ0からE-1.022までの範囲の連続スペクトル
・電子と陽電子が正反対の方向に放出されることはない(正反対方向に放出されるの
 は消γ線である!)
・電子対生成で発生した陽電子は物質中の電子と衝突して消滅し、正反対の方向に
 0.511MeVの消滅γ線を2本放出
陽電子は電子対生成で発生した場所から移動した後に電子と衝突して消滅するため
 消滅相手の電子が、電子対生成で同時に発生した電子である確率は無視できる
 
コンプトン散乱には重要な公式がいくつかあります。必ず暗記して使えるようにしておいてください。
 光子と物質の相互作用のまとめ 
 
光子と物質の相互作用を表す図は覚えて自分で書けるようにしておくと役に立ちます。
(第7版放射線概論P.114問3)
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