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光子と物質の相互作用③

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
本日も「そのまま暗記集」の記事です。
光子と物質の相互作用に関して、光電効果、コンプトン散乱について昨日までに書きましたので、今日は電子対生成で暗記しておきたいことを黒太字にまとめました。
そのまま暗記しましょう。

電子対生成は光子が物質の原子核の電場で電子と陽電子を生成する反応です。

・入射光子エネルギーが1.022MeV以上のとき起こりうる
・生成した陽電子は電子と結合し0.511MeV の2 本のγ線(消滅γ線、消滅光子)を反
 対方向に放出して消滅する
・生成した電子と陽電子のエネルギーはそれぞれ"0~入射光子のエネルギー-1.022M
 eV"までの範囲の連続スペクトルである
・電子対生成の断面積は物質の原子番号の2 乗に比例し、光子のエネルギーが大きく

 なる程起りやすくなる

電子対生成は電子と陽電子の2つを生成するのでしきいエネルギーが存在し、入射光子のエネルギーが電子の静止エネルギー0.511MeV と陽電子の静止エネルギー0.511MeV の和である1.022MeV 以上でないと起こりません。

生成した陽電子が電子と結合して消滅するときに反対方向に消γ線(消滅γ線)を放出するのであって、電子と陽電子が反対方向に放出されるわけではありません。
さらには消滅γ線陽電子が電子と結合し消滅した位置で放出され、電子対生成が起こった位置で放出されるわけではありません。

過去問題では電子対生成の問題は非常によく出題されていますが、陽電子に関しても時々出題されていますので、陽電子の特徴も抑えておきましょう。

陽電子の過去問題
 平成19年度物理問13,16
 平成22年度物理問14
 平成23年度物理問5