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放射線測定器に関する問題②

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日は放射線測定器の演習問題を解いてみましょう。


問 放射線のエネルギー測定に関する次の記述のうち、放射線の種類と検出器の組合せとして、最も適切なものはどれか。

①  241Amのα線のエネルギーをSi表面障壁型半導体検出器で測定する。
②  241Amのα線のエネルギーをGM計数管で測定する。
③  241Amのα線のエネルギーをNaI(Tl)シンチレータで測定する。
④  137Csのγ線のエネルギーをZnS(Ag)シンチレータで測定する。
⑤  137Csのγ線のエネルギーを有機液体シンチレータで測定する。


エネルギー測定が可能な代表的な放射線測定器に関しては必ず暗記しておかなくてはなりません。過去問題を解きながら覚えて下さい。また、241Amや137Csは放射線取扱主任者試験では重要核種ですので必要事項は必ず覚えておきましょう。

最も適切なものは①が正解です。

○エネルギー測定が可能な代表的な検出器
α線α線は線スペクトル)
・グリッド付電離箱
・比例計数管
・液体シンチレーション検出器
・表面障壁型Si半導体検出器

β線β線は連続スペクトル)
パルス波高値の最大値とスペクトル形状から核種を推定
・Si半導体検出器
(Si(Li)半導体検出器は低エネルギー(数keV~20keV)X線の検出に優れる)
・プラスチックシンチレーション検出器
・液体シンチレーション検出器
・表面障壁型Si半導体検出器
(2πガスフロー型比例計数管は極低エネルギーβ線3Hの18keV)などは一応可能)

γ線γ線は線スペクトル)
光電効果による全吸収ピークに着目して核種を同定
・NaI(Tl)シンチレーション検出器(分解能6%)
・Ge半導体検出器(分解能0.2%、50keV以上のエネルギー測定)

以下のような問題も物理や化学の試験では出題されますので過去問題でしっかり勉強して下さい。


問 放射線のエネルギー測定における放射線の種類と検出器の組合わせについて最も適切なものはどれか。

A 137Csのγ線のエネルギーをGM計数管で測定する
B 高速中性子のエネルギーをBF3比例計数管で測定する
C 3Hのβ線のエネルギーをNaI(Tl)シンチレーション検出器で測定する
D 241Amのα線のエネルギーをSi表面障壁型半導体検出器で測定する
E 数十keV程度のX線のエネルギーを空気等価壁電離箱で測定する


正解はDです。
問題文中の137Cs、3H、241Amは全て重要核種です。必ず、半減期、壊変、エネルギーは暗記してください。このブログの重要核種にも記載しています。


問 次の放射性同位元素とそれを検出する測定器の組合わせのうち最も不適切なものはどれか。

A 3H  : NaI(Tl)シンチレーション検出器
B 22Na : BGOシンチレーション検出器
C 55Fe : Si(Li)半導体検出器
D 59Fe : Ge半導体検出器
E 210Po  : ZnS(Ag)シンチレーション検出器


正解はAですね。
22Na、55Fe、59Fe、210Poもよく出題されている核種ですので、半減期、壊変、エネルギーについて暗記しておきたいですね。

本日の問題に関連する内容として以下の記事もがあります。
 放射線測定器(エネルギー測定)