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放射線測定器(エネルギー測定)

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
数日にわたって放射線測定器に関する記事を紹介していますが、放射線測定器に関する問題は物理、化学、管理測定技術の試験で毎年必ず出題されています。

物理の試験ではエネルギー測定が可能かどうか(核種同定が可能かどうか)についての問題、また化学の試験では放射性核種と検出器の組み合わせについての問題がよく出題されています。管理測定技術に関してはその両方ですね。
エネルギー測定が可能な代表的な放射線測定器は過去問題を解きながら覚えて下さい。
 
エネルギー測定が可能な検出器
α線α線は線スペクトル)
・グリッド付電離箱
・比例計数管
・液体シンチレーション検出器
・表面障壁型Si半導体検出器
 
β線β線は連続スペクトル、パルス波高値の最大値とスペクトル形状から核種を推定)
・Si半導体検出器
(Si(Li)半導体検出器は低エネルギー(数keV~20keV)X線の検出に優れる)
・プラスチックシンチレーション検出器
・液体シンチレーション検出器
・表面障壁型Si半導体検出器
(2πガスフロー型比例計数管は極低エネルギーβ線(3Hの18keV)などは一応可能)

γ線γ線は線スペクトル、光電効果による全吸収ピークに着目して核種を同定)
・NaI(Tl)シンチレーション検出器(分解能6%)
・Ge半導体検出器(分解能0.2%、50keV以上のエネルギー測定)

エネルギー測定に関する過去問題
平成18年度物理問28,問30
平成19年度物理問30
平成20年度物理問28
平成21年度物理問28
平成24年度物理問29
平成30年度物理問24

放射性核種と検出器の組み合わせに関する過去問題
平成17年度化学問18
平成18年度化学問20
平成19年度化学問17
平成20年度化学問19
平成22年度化学問26
平成23年度化学問10,21
平成24年度化学問20
平成30年度物理問25
 
放射性核種がα線β線γ線のどの放射線を放出するか、そしてそのエネルギー値を覚えておく必要があります。
過去問題を解きながら、よく出題されている核種はできるだけ多く暗記しておくと必ず試験で役立ちます。
 
例えば、
低エネルギーβ放出核種
 3H(18keV),  63Ni(66.9keV), 14C(156keV), 35S(167keV), 147Pm(224keV),
                                                                                                                                              45Ca(257keV)
 
β線エネルギー順位 
 14C(156keV) < 147Pm(224keV) < 85Kr(687keV)
                         < 204Tl(764keV) < 90Sr(90Y)(2.28MeV) < 106Ru(106Rh)(3.64MeV)
 
γ線エネルギー順位 
      241Am(59.5keV) < 57Co(122keV,136keV)

                          < 137Cs(662keV) < 54Mn(835keV) < 60Co(1.173MeV,1.333MeV)