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自然放射線について

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日は自然放射線についての記事を紹介したいと思います。
自然放射線に関しては、放射線取扱主任者試験でも毎年出題されていますので、基本的な数値は暗記しておきましょう。
 
自然放射線の問題は平成30年度(2018年度)の第一種試験では生物問22や管理測定技術問5Ⅱで、また第二種試験では管理技術Ⅱ問21で出題されています。
自然放射線被ばくなどは自然に由来する数値ですので、年々刻々と変化している値もあり、数値を覚える際にはできるだけ新しいデータで覚えて下さい。試験問題はそれなりに精査されているかと思いますので、近年の過去問題の解答でしっかりと勉強することが良いかと思います。

日本での自然放射線からの被ばく量は、おおよそ宇宙線(0.3mSv)、大地(0.33mSv)、ラドン等の吸入(0.48mSv)、食物(0.99mSv)の合計2.1mSvとなります。食物(0.99mSv)からの内部被ばくが最も大きくなり、食品摂取被ばくなどの経口摂取で最も寄与が大きいものは210Poや210Pbで合わせて0.8mSv程度になり、その次には40Kの0.18mSvが大きくなります。
 
以下の値は暗記しておくと良いでしょう。
自然放射線(mSv)
      宇宙から  大地から   食物から   大気中のラドンなど  合計
日本平均   0.3     0.33    0.99      0.48         2.1
世界平均   0.39     0.48    0.29      1.26                 2.4


食物からの被ばく量の内訳
 210Po、210Pb:0.8mSv  40K:0.18mSv  14C:0.01mS
 
平成30年度(2018年度)の問題を少し振り返ってみましょう。
 
第一種試験
生物問22D
「内部被ばくに対する寄与は、40Kが最も大きい」
内部被ばくの寄与は食物からの被ばくが大きく、その中でも210Poや210Pbからの被ばく量が大きくなりますので、これは誤りになります。

管理測定技術問5Ⅱ
「日本人平均では自然放射線からの被ばくは年間約2.1mSvと評価されており、そのうち最も大きいのは食物摂取による内部被ばくの約(ク)0.99mSvである。日本人で世界平均に比べ食品からの被ばく量が大きいのは、日本人で消費の多い(H)魚介類にウラン系列の放射性核種が多く含まれているためである。そのうち、内部被ばくへの寄与が最も大きい核種は(I)210Poである。体内の放射性物質からの被ばくでは(I)210Poに次いで(J)40Kからの被ばくが(ケ)0.18mSvと大きい。」

第二種試験
管理技術Ⅱ問21D
ポロニウム210から放出されるα線は、食べ物による内部被ばくの原因となる」
これは正しいですね。

自然放射線による被ばくについては以下のサイトにデータが記載されていますのでご覧下さい。
(独)放射線医学総合研究所 
   http://www.nirs.qst.go.jp/information/news/2013/0729.html
   放射線被ばくの早見図 
   http://www.nirs.qst.go.jp/data/pdf/hayamizu/j/20160401.pdf
 
本ブログでも、関連記事として以下の記事を記載していますのであわせてご覧下さい。
 
最近の過去問題
第一種試験
 平成25年度管理測定技術問6
 平成25年度生物問20
 平成26年度生物問21
 平成27年度生物問21
 平成28年度生物問21
 平成29年度生物問13 
 平成30年度生物問22
 平成30年度管理測定技術問5Ⅱ
 
第二種試験
 平成25年度管理技術Ⅱ問19
 平成26年度管理技術Ⅱ問28
 平成28年度管理技術Ⅱ問30
 平成30年度管理技術Ⅱ問21