自然放射線被ばくなどは自然に由来する数値ですので、年々刻々と変化している値もあり、数値を覚える際にはできるだけ新しいデータで覚えて下さい。
試験問題はそれなりに精査されているかと思いますので、近年の過去問題の解答解説でしっかりと勉強することが良いかと思います。
問 我が国における国民線量が平成23年に再評価された。以下の自然放射線による実効線量のうち、最も大きいと評価されるのはどれか。
問 我が国における国民線量が平成23年に再評価された。以下の自然放射線による実効線量のうち、最も大きいと評価されるのはどれか。
① 宇宙線による外部被ばく
② 大地放射線による外部被ばく
③ ラドン、トロンの吸入摂取による内部被ばく
④ 鉛210、ポロニウム210の経口摂取による内部被ばく
⑤ トリチウム、炭素14、カリウム40の経口摂取による内部被ばく
自然放射線からの被ばく量の以下の値は是非暗記しておきましょう。
② 大地放射線による外部被ばく
③ ラドン、トロンの吸入摂取による内部被ばく
④ 鉛210、ポロニウム210の経口摂取による内部被ばく
⑤ トリチウム、炭素14、カリウム40の経口摂取による内部被ばく
自然放射線からの被ばく量の以下の値は是非暗記しておきましょう。
自然放射線(mSv)
宇宙から 大地から 食物から 大気中のラドンなど 合計
日本平均 0.3 0.33 0.99 0.48 2.1
世界平均 0.39 0.48 0.29 1.26 2.4
食物からの被ばく量の内訳
210Po、210Pb:0.8mSv 40K:0.18mSv 14C:0.01mSv
日本での自然放射線からの被ばく量は、おおよそ
宇宙線(0.3mSv) 大地(0.33mSv)
ラドン等の吸入(0.48mSv)
食物(0.99mSv)
の合計2.1mSvとなります。
の合計2.1mSvとなります。
食物(0.99mSv)からの内部被ばくが最も大きくなり、食品摂取被ばくなどの経口摂取で最も寄与が大きいものは210Poや210Pbで合わせて0.8mSv程度になり、その次には40Kの0.18mSvが大きくなります。
よって、本日の演習問題の正答は④になります。
自然放射線の問題は2018年度の第一種試験では生物問22や管理測定技術問5Ⅱで、また第二種試験では管理技術Ⅱ問21で出題されています。
少し振り返ってみましょう。
【2018年度第一種試験生物問22】
A:我が国の自然放射線からの被ばく量の合計はおおよそ2.1mSvとなるので誤り
D:内部被ばくに対する寄与は食物からの被ばくが大きく、その中でも210Poや
210Pbからの被ばく量が大きくなるので誤り
E:我が国では建築様式の違いなどにより、世界平均に比べてラドン、トロンの吸入
E:我が国では建築様式の違いなどにより、世界平均に比べてラドン、トロンの吸入
が少なく0.48mSv程度ですが、その中で最も寄与が大きいものはラドンであるの
で誤り
【2018年度第一種試管理測定技術問5Ⅱからの抜粋】
「日本人平均では自然放射線からの被ばくは年間約2.1mSvと評価されており、そのうち最も大きいのは食物摂取による内部被ばくの約(ク)0.99mSvである。日本人で世界平均に比べ食品からの被ばく量が大きいのは、日本人で消費の多い(H)魚介類にウラン系列の放射性核種が多く含まれているためである。そのうち、内部被ばくへの寄与が最も大きい核種は(I)210Poである。体内の放射性物質からの被ばくでは(I)210Poに次いで(J)40Kからの被ばくが(ケ)0.18mSvと大きい。」【2018年度第二種試験管理技術Ⅱ問21】
D:ポロニウム210から放出されるα線は、食べ物による内部被ばくの原因となるので
正しい
自然放射線による被ばくについては以下のサイトにデータが記載されていますのでご覧下さい。
(独)放射線医学総合研究所
http://www.nirs.qst.go.jp/information/news/2013/0729.html
放射線被ばくの早見図
http://www.nirs.qst.go.jp/data/pdf/hayamizu/j/20160401.pdf
自然放射線による被ばくについては以下のサイトにデータが記載されていますのでご覧下さい。
(独)放射線医学総合研究所
http://www.nirs.qst.go.jp/information/news/2013/0729.html
放射線被ばくの早見図
http://www.nirs.qst.go.jp/data/pdf/hayamizu/j/20160401.pdf