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平成29年度物化生問1

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
先日の「勉強方法」の記事で今年度(平成29年度)の試験では8~10年前の過去問題と同一もしくは類似(酷似)する問題が出題されていることを書きました。
今年度(平成29年度)の物化生問1と平成19年度物化生問2Ⅱや平成22年度物化生問1Ⅲの問題を比べてみましょう。

○平成29年度物化生問1Ⅰからの抜粋
「前半部分 略
 励起状態にある原子核γ線を放出するかわりに、そのエネルギーを軌道電子に与えてこれを放出する現象を(E)といい、放出される電子のエネルギー分布は、(F)となる。放出された電子の準位に空席が生じるので、これを外側の軌道電子が埋めるときにその準位間のエネルギー差はX線として放出されるか、あるいは電子に与えられ原子を電離するのに費やされる。(B)の励起状態から基底状態への遷移におけるK軌道電子に対する(E)係数をαK、全ての電子に対する(E)係数をαTK-X線に対する蛍光収率をωKとするとき、1回の遷移によって放出されるγ線の放出割合Γgは(G)であり、そのときK-X線が放出される確率ΓXは(H)となる。(E)係数は(I)や遷移のタイプによって異なるが、蛍光収率ωKは(I)にのみ依存する。
 次に、空気中に置かれた137Cs点線源(放射能5GBq)について考える。この線源からは、エネルギーが(ア)×10-13Jのγ線が毎秒(イ)×109 本放出される。線源から1m離れた点におけるこのγ線の光子束密度(フルエンス率)は(ウ)×08 s-1・m-2となる。空気の質量エネルギー吸収係数を2.93×10-3 m2・kg-1とし、αT及びαKをそれぞれ0.11、0.09とすると、この点におけるエネルギーフルエンス率は(エ)×10-5 J・s-1・m-2となり、電子平衡が成立するとき、同点でのγ線による空気の吸収線量率は(オ)×10-4 Gy・h-1となる。」

○平成19年度物化生問2Ⅱからの抜粋
「β壊変と同様に、電子を放出する過程に(A)があり、励起状態にある原子核がそのエネルギーを軌道電子に与えて、これを放出する現象をいう。ただし、この過程は、(B)相互作用として起り、つねにγ線の(C)過程として存在する。137Csがβ壊変して137mBaが生成するとき、その確率をp 、137mBaの転移における全γ線放出光子数に対する(A)による全放出電子数の割合をαT、K軌道電子に対して起る割合をαK、K特性X線の放出される割合(K殻蛍光収率)をωとする。このとき、1壊変当たりにK特性X線の放出される確率は(D)であり、662keVのγ線の放出される割合は(E)となる。」

○平成22年度物化生問1Ⅲからの抜粋
「図に137Csの壊変図を示す。図における核種Xは(エ)である。核種mXはXの(オ)状態であり、(カ)によりXとなる。このとき、mXから光子が放出される代わりに、そのエネルギーを軌道電子に与え電子を放出する場合があり、この現象を(キ)という。光子放出と電子放出は競合過程であり、光子の放出に対する軌道電子の放出割合αを(ク)という。
 137Csの放射能を10GBqとするとき、この線源から放出される662keVの光子の数は、すべての軌道電子に対するαを0.11とすると、(J)×109 s-1となる。このとき、線源から1m離れた位置Pにおける光子のフルエンス率は(K)×104 cm-2・s-1であり、空気の密度を0.0013g・cm-3、線エネルギー吸収係数を3.8×10-5 cm-1とすると、位置Pにおける空気の吸収線量率は(L)×10-4 Gy・h-1である。ただし、線源から位置Pまでの光子の減弱は無視するものとする。」

平成29年度物化生問1Ⅰの後半部分は平成24年度物化生問2Ⅱとも酷似する問題です。
今年度の問題を復習しながら、是非平成19年度物化生問2Ⅱや平成22年度物化生問1Ⅲの問題も自分で解いてみて下さい。