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光子束密度(フルエンス率)

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
昨日今年度(平成29年度)物化生の問1に関する記事を掲載いたしましたが、補足の記事を少し書きたいと思います。

平成29年度物化生問1Ⅰ(ウ)に137Cs点線源から放出されるγ線の光子束密度(フルエンス率)を求める問題が出題されています。
平成22年度物化生問1Ⅲ(K)でも同様に137Cs点線源から放出されるγ線の光子束密度(フルエンス率)を、また平成24年度物化生問2Ⅱ(ウ)ではエネルギーフルエンス率を求める問題が出題されています。

ここで、語句についての定義をしっかりと覚えておきましょう。

・粒子フルエンス [個/m2]:単位面積を通過する粒子数
・フルエンス率 [個/m2/s]:単位時間当たりの粒子フルエンス
・エネルギーフルエンス[J/m2]:単位面積を通過する放射線のエネルギー量
・エネルギーフルエンス率[J/m2/s]:単位時間当たりのエネルギーフルエンス
 

定義からフルエンス率[個/m2/s]とは単位時間当たりの粒子フルエンスですので、137Csの点線源から放出される光子の数をQ[個/s]とすると、点線源からr[m]離れた位置におけるフルエンス率[個/m2/s]は半径r[m]の球の中心に137Csの点線源があるのと同じと考えられますので、137Cs点線源から放射状に放出される光子の数Q[個/s]を球の表面積4πr2で割った値がフルエンス率[個/m2/s]になります。

すなわち、フルエンス率[個/m2/s]は以下の式で表されます。

 
 
フルエンス率[個/m2/s]に光子のエネルギーを乗じたものがエネルギーフルエンス率となります。
フルエンス率やエネルギーフルエンス率を解くには計算量があるため実際の試験では大変かもしれませんが、考え方は覚えておく必要があります。平成29年度物化生問1Ⅰ(ウ)、平成22年度物化生問1Ⅲ(K)、平成24年度物化生問2Ⅱ(ウ)を実際に自分で解くことで考え方をしっかりとマスターして下さい。
 
本日の記事に関連する内容は、このブログのフルエンスの記事でもう少し詳しく記載していますので是非ご覧下さい。