放射線取扱主任者試験に合格しよう!

資格取得を目指す皆さんを応援します

α壊変に伴う生成核種の反跳エネルギーを求める問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日も昨日に続いて暑い一日になりそうですね。
温度管理、水分補給をしっかりと行いながら残り1カ月半の勉強に頑張って下さい。

努力なくして成果は得られません。
辛いこと、苦しいことを頑張って乗り越えて、合格を勝ち取った時の喜びはなにものにもかえ難い喜びがあります。皆さんにその喜びを感じていただきたく思います。

今日も第7版放射線概論の章末の演習問題を掲載します。
物理学4章「放射性壊変」の章末問題の問3(P.56)です。
α壊変に伴う生成核種の反跳エネルギーを求める問題は物理の試験でよく出題されています。化学で出題されることもあります。
基本問題ですので、解き方をマスターして自分で計算できるようにして下さい。


問3 質量数200の原子核が5MeVのα線を放出すると、生成核の反跳エネルギーはおよそ何MeVになるか。
 1  0.05  2  0.1  3  0.2  4  0.5  5  1.0


質量数200の核種が何であるかは知らなくても解けます。
質量数200の核種をX、壊変後の生成核種をYとすると、核反応式は以下のようになります。α線4Heですので生成核種の質量数は196になります。

 イメージ 1
α壊変に伴ってエネルギーが放出されます。
このエネルギーをα壊変のQ値と言います。Q値は質量欠損から求められます。
このQ値がα粒子と生成核種に運動エネルギーとして分配されます。軽いα粒子の運動エネルギーが大きく、重い生成核種Yの運動エネルギーが小さくなります。
生成核種に分配されたエネルギーはα線放出に伴う生成核の反跳エネルギーと言われます。
この問題ではQ値は分かっていませんが、α粒子のエネルギーが5MeVと分かっていますので、Q値をエネルギーEとすると、

 

よって、α壊変に伴って放出されるエネルギーEは、

 

よって、生成核種Yの反跳エネルギーは、

 

 

よって、正解は2ですね。

実はこの問題は、11月18日(α線放出に伴う反跳エネルギー)の記事でも取り上げています。α壊変に伴う生成核種の反跳エネルギーについてはこの記事に詳しく記載していますので是非お読みください。

過去問題も11月18日(α線放出に伴う反跳エネルギー)の記事に掲載しています。