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身体的影響と遺伝的影響

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
昨日は確率的影響と確定的影響についての記事を紹介いたしました。今日は関連する内容として身体的影響と遺伝的影響についての記事を紹介したいと思います。
身体的影響と遺伝的影響も生物の試験では毎年必ずといっていいほど出題されている分野ですので必ず基本事項は覚えてきましょう。

〇身体的影響
放射線影響が被ばくした本人に現れる現象(小頭症、白内障不妊白血病など)
・早期影響(急性影響)と晩発影響に分類
・妊娠中の被ばくは胎児自身の身体的影響
生殖細胞の減少も本人の身体的影響

小頭症は胎児被ばくで重要です。
器官形成期(受精9日から受精8週)までに見られる奇形で、ヒトで確認された唯一の奇形です。胎生期で第15週までがリスクが大きく、奇形のしきい線量は0.1Gyです。(第7版放射線概論P.302)

〇遺伝的影響
・将来子供を産む可能性がある人が生殖腺に被ばくを受けた場合のみ
生殖細胞の突然変異が子孫に伝わって生じる

遺伝的影響の発生率の推定法には以下の2つがあります。
①直説法:
 動物実験により求めた突然変異率から遺伝的影響の発生率を直接推定する方法
②間接法:
 ヒトの遺伝的疾患の自然発生率と動物実験による倍加線量を比較して推定する方法

倍加線量とは自然発生の突然変異率を2倍にするのに必要な線量であり、
倍加線量が大きいほど遺伝的影響は起こりにくく、倍加線量の逆数は単位線量あたりの相対突然変異リスクを表しています。
 
原爆被ばく者の疫学データからは発ガンの増加は認められていますが遺伝的影響の増加は認められていません。

平成17年度生物問26
平成18年度生物問24,25,26
平成19年度生物問19,24,26
平成20年度生物問15,18,26
平成22年度生物問17,20,27
平成23年度生物問21,25,26,27
平成23年度物化生問5Ⅲ
平成24年度生物問24
平成24年度物化生問5Ⅱ,Ⅲ
平成25年度生物問22,23,24
平成26年度生物問20,24
平成27年度生物問20,26,27
平成27年度物化生問5Ⅲ
平成28年度生物問14,24,25,26
平成29年度生物問23,24
平成30年度生物問25,26