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確定的影響と確率的影響の最近の問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

昨日、確定的影響と確率的影響に関する記事を掲載しました。

今日は、最近出題された第一種試験、第二種試験から確定的影響や確率的影響に関連する過去問題を掲載します。是非自分で解いてみて下さい。

計算問題を除けば第一種試験と第二種試験とでは難易度には違いはないかと思います。第一種試験受験を考えている人は第二種試験でも良問がたくさんありますので、時間が許す限り第二種試験の問題も解いてみることをお勧めします。

2019年度の試験では第二種試験の生物で確定的影響や確率的影響に関連する問題が出題されています。

 

第二種試験

2019年度生物問4

放射線被ばくによる確率的影響の原因として、最も適切なものの組合せは次のうちどれか。
A 体細胞の染色体異常
B 生殖細胞の遺伝子突然変異
C 体細胞の委縮
D 生殖細胞の枯渇

2019年度生物問8

放射線による細胞死に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 細胞死を細胞周期の観点から分類すると、分裂死と増殖死に分けられ

   る。
B ネクローシスは、細胞死を形態的な観点から分類したものの1つであ

   る。
C アポトーシスは、DNA損傷をもつ細胞を臓器・組織から排除する仕組

   みの1つである。
D 生殖細胞の細胞死は確定的影響の原因となる。

2017年度管理技術Ⅱ問27

次の放射線障害のうち、Ⅰ欄に確率的影響をⅡ欄に確定的影響を記載してあるものの組合せはどれか。

  (Ⅰ)   (Ⅱ)
A 白血病   甲状腺がん 

B 皮膚がん  皮膚潰瘍 

C 間質性肺炎 脱毛 

D 骨肉腫   永久不妊

2014年度管理技術Ⅱ問23

γ線急性被ばくによる確定的影響のしきい線量等に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 末梢血リンパ球減少のしきい線量は0.25Gy程度である。 

B 精巣では0.15Gyの被ばくで一過性の不妊が起きる。 

C 1Gyの被ばくを受けると小腸粘膜の潰瘍が起きる。 

D 眼の水晶体に生じる白内障のしきい線量は15Gy程度である。

2014年度管理技術Ⅱ問27

放射線被ばくによって細胞レベルでの影響が種々の組織・個体レベルでの影響に繋がる可能性がある。次のうち適切なものの組合せはどれか。

 細胞の種類  細胞レベルでの影響  主な組織・個体レベルでの影響
A 生殖細胞     細胞死        確定的影響 

B 生殖細胞     突然変異       確率的影響 

C 体細胞      細胞死        確率的影響 

D 体細胞      突然変異       確定的影響

2018年度管理技術Ⅰ問2Ⅲ

胎内被ばくでは放射線防護上、上述したような発生段階にある組織の細胞死が原因で起きる(M)に加えて、胎生期のすべての時期の被ばくで、体細胞や生殖細胞に遺伝子突然変異や染色体異常が生じることにより(N)が起きる可能性も考慮すべきである。

2017年度管理技術Ⅰ問2Ⅲ

国際放射線防護員会(ICRP )が提唱する放射線防護体系では、確率的影響の防護にあたっては、線量及び線量率の高低にかかわらず同じ突然変異が確率的に生じ、影響の発生率は線量に比例するとう仮定に基づいて、(L)モデルが適用されている。
(中略)
確率的影響の防護では、(L)モデルが前提となるので、確定的影響のように線量限度を設けて発生を防止することができない。そこで臓器・組織によるリスクの違いに基づく(N)を用いて、放射線被ばくにおける(O)を算定し、(O)限度を超えないように平常時の被ばくを制限する。その値は、放射線業務従事者では5年間の積算値が(エ)mSv(いずれの一年においても(オ)mSv)と定められている。

2013年度管理技術Ⅰ問1Ⅰ

放射線影響は、放射線に被ばくしたヒト個人に現れる(A)と、被ばくしたヒトの子孫に現れる(B)とに大別される。(A)は、さらに被ばくした後数週間以内に症状が現れる(C)と、数か月後から数年あるいは何十年も後になって発症する(D)とに分けられる。(C)は、受ける放射線の種類、線量や全身被ばくか、局所被ばくかなどで障害の程度が異なる。一方、(D)には、眼の水晶体が混濁する(E)や放射線被ばく後1年以上を経て発症する(F)などの疾患が含まれる。(A)のすべてではないが、細胞が放射線による損傷を受けて死ぬために起こり、ある線量(しきい線量又はしきい値)以上の被ばくで影響が現れるものを、(G)という。(G)は、被ばく線量が増えると(H)が増す。
また、(A)の中には、全身あるいは局所の被ばくにより体細胞に遺伝子の変化が生じ、長い潜伏期間を経て現れる悪性腫瘍がある。悪性腫瘍や、被ばくした親の生殖細胞精子及び卵子)に生じた遺伝子の変化が子や孫の世代に伝達されて現れる先天異常などの(B)は、線量が高くなるほど、その頻度(発生率)も高くなることから、(I)という。(I)は、現在の放射線防護の基本理念では、100あるいは200ミリシーベルト未満の低線量でもしきい値のない(J)な線量効果関係が前提となっている。

 

第一種試験

2018年第一種試験生物問19

次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 晩発性障害は全て確率的影響である。
B 肺の線維化は晩発性障害である。
C 突然変異発生率を自然突然変異発生率の2倍にする吸収線量を倍加線量

   という。
D ICRP2007年勧告では遺伝性(的)影響におけるヒトの倍加線量として

   100mGyが用いられている。

2018年度生物問20

次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 内部被ばくで起こる障害は全て確率的影響である。
B 急性障害には確率的影響はない。
C 生殖腺への障害は全て確率的影響である。
D 確率的影響にはしきい値がない。
E 組織加重(荷重)係数は確率的影響と確定的影響を考慮して決められてい

   る。

2015年度生物問19

放射線の確定的影響に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 吸収線量が10mGyでも発生する。 

B 線量が増加すると重篤度が増す。 

C 被ばく線量をしきい線量以下に制限することで発生を防止できる。 

D 甲状腺機能低下は確定的影響ではない。

2015年度生物問20

放射線の確率的影響に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 急性障害は確率的影響ではない。 

B 内部被ばくでは確率的影響は起こらない。 

C 遺伝性(的)影響は確率的影響である。

D 胎内被ばくでは確率的影響は起こらない。

2014年度生物問19

確率的影響に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 早期反応に確率的影響はない。 

B 晩発影響はすべて確率的影響である。 

C 胎内被ばくでは確率的影響は生じない。 

D 確率的影響の重篤度は線量には依存しない。

2013年度生物問19

次の放射線による影響のうち、確定的影響として正しいものの組合せはどれか。
A 胎児被ばくによる発がん 

B 胎児被ばくによる奇形 

C 白内障 

D 皮膚潰瘍

2015年度物化生問5Ⅲ

晩発影響としては、白内障、発がん、遺伝性(的)影響などが挙げられる。このうち、発がんと遺伝性(的)影響は(L)であり、遺伝性(的)影響は主に放射線に被ばくした生殖細胞に遺伝子の突然変異や染色体異常が起こることによる。

2011年度物化生問5Ⅲ

晩発影響としては、発がん、白内障、遺伝的影響などが挙げられる。発がんと遺伝的影響は(L)と考えられている。一般に、被ばくしてから発がんまでの期間は固形がんでは白血病に比べて(M)。白内障は(N)に分類され、(O)による。