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W値とε値

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
旧ブログからの移設の記事をひとつ掲載いたします。
今日はW値、ε値について書きたいと思います。
W値、ε値も、物理において非常に出題頻度の高い分野です。
今年度の試験では、平成28年度物理問28にW値とε値の比を求める計算問題が出題されています。

W値
1対のイオン‐電子対を生成するために必要なエネルギー
W値は荷電粒子にのみ適用される用語です。
物質(元素)にあまり依存しませんが、一般的に原子番号の大きい気体ほどW値は小さくなる傾向があります。
  W(He):41eV > W(Air):34eV > W(Ar):26eV > W(Xe):22eV 
 
平成18年度物理問15
平成19年度物理問17
平成21年度物理問15
平成22年度物理問24
平成23年度物理問15
平成24年度物理問24
平成25年度物理問11
平成26年度物理問13
平成27年度物理問13,25
平成29年度物理問14
平成30年度化学問30

W値に関係する計算問題 : 
平成17年度物理問13
平成20年度物理問16,27
平成22年度物理問16
平成25年度物理問22
平成26年度物理問24
平成28年度物理問28

電離エネルギー(イオン化エネルギーまたはイオン化ポテンシャル)Iは、原子、イオンなどから電子を取り去ってイオン化するために要するエネルギーであるため、元素によらず、水素の電離エネルギー13.6eVとほぼ同じであり、W値の半分程度(W≃2I)でとなります。
平成21年度物理問15

以下のことは暗記しておいてください。
①W値は荷電粒子にのみ適用 (飛程、阻止能も荷電粒子にのみ使用)
②一般的に原子番号の大きい気体ほどW値は小さくなる 
  W(He):41eV > W(Air):34eV > W(Ar):26eV> W(Xe):22eV
③W値は電離エネルギー(イオン化エネルギー)のおよそ2倍 W≃2I
  電離エネルギーは元素によらず、概ね13.6eV

ε値
1対の電子-正孔対を生成するために必要なエネルギー
半導体検出器では、電子-正孔対を生成することで検出する。
 Ge半導体検出器:3.0eV
 Si半導体検出器:3.6eV
 
平成23年度物理問15,25
平成25年度物理問21
平成28年度物理問28