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電離箱

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今週は放射線測定器についての記事を掲載していますが、今日は電離箱についての記事を紹介したいと思います。

電離箱
放射線によって電離した気体中のイオン対を電気信号として検出(電離電荷を測定)
 電流の単位アンペア[A]は1秒間[s]に流れる電荷量[C]であるから、
  アンペア[A]=クーロン[C]/秒[s]([A]=[C/s])
・気体としては空気が一般的である
電荷の増幅は起こらない(初期の電荷量に相当する出力)
・吸収線量や照射線量の測定に利用(物理の試験で計算問題でよく出題される)
・感度は良くないが、エネルギー特性に優れ、線量率依存性も小さい
・高線量用(数百μSv~mSvくらい)で自然放射線の検出には不向き
 
平成25年度物理問30にシンチレーション式、GM管式、電離箱式のサーベイメータの特徴がまとめられた問題が出題されています。この表は覚えておくと良いかと思います。
平成25年度の物理の試験では、電離箱に関する問題が多く、問22,24,28は計算問題です。電離箱に関してはこのような形式の計算問題がよく出題されていますので、過去問題を何回も解いて下さい。

電離箱に関する問題はブラッグ・グレイの空洞原理の問題も含めて、物理、管理測定技術の試験でよく出題されています。過去問題をしっかりと解いて、よく出題される形式の問題は必ず解けるようにして下さい。
 
また、ブラッグ・グレイの空洞原理を理解するためには、W値に関して覚えておく必要があります。
W値の定義は「1対のイオン‐電子対を生成するために必要なエネルギー」であり、荷電粒子にのみ適用されます。物質(元素)にあまり依存しませんが、一般的に原子番号の大きい気体ほどW値は小さくなる傾向があります。
  W(He):41eV > W(Air):34eV > W(Ar):26eV > W(Xe):22eV
 
参考までに、W値は電離エネルギー(イオン化エネルギー)のおよそ2倍(W≃2I)となります。電離エネルギーは元素によらず、概ね13.6eVの値になります。

平成18年度物理問28
平成18年度管理測定技術問2Ⅱ
平成19年度物理問30
平成20年度物理問26
平成21年度物理問27,28
平成20年度管理測定技術問1Ⅰ,問3Ⅰ
平成21年度管理測定技術問2
平成23年度管理測定技術問1Ⅰ,問2
平成24年度物理問26,28
平成25年度物理問22,24,27,28,30
平成26年度物理問24
平成26年度管理測定技術問2Ⅱ
平成27年度物理問29
平成28年度物理問30
平成28年度物化生問2Ⅱ
平成28年度管理測定技術問1Ⅰ
平成29年度物理問29
平成29年度管理測定技術問2Ⅰ,Ⅱ
平成30年度物理問27