放射線取扱主任者試験に合格しよう!

資格取得を目指す皆さんを応援します

ランタノイド元素

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

今は自宅にいる時間も多いことと思います。せっかくの時間ですので、この時間を有意義に過ごすためにも目標を立てて過ごして下さい。

このブログを読んでいただいている人は放射線に興味のある人、放射線を勉強している人、また放射線業務に携わっている人など様々かとは思いますが、放射線に何らかのかたちで接しているのですから、是非目標のひとつとして放射線取扱主任者試験にチャレンジしてみて下さい。

 

さて、今日は周期表に関する記事を問題を解きながら書いてみたいと思います。

 


問 
ランタノイド元素に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A ランタノイド元素は全てが安定同位体を持つ。 
B ランタノイド元素は原子番号が増すと原子半径が小さくなる。 
C すべてのランタノイド元素は遷移元素である。
D サマリウムランタノイドに属する。

 
化学の試験では周期表や元素に関する問題が必ず出題されます。
周期表や元素に関する問題は暗記することで必ず得点できますので面倒がらずに確実に覚えましょう。
周期表や放射性核種の覚え方に関しては、このブログでも以下の記事に記載しています。インターネット上にもいろいろな語呂合わせを用いた覚え方が載っていると思いますので、自分なりに一番覚えやすい方法で暗記して下さい。
 
 
通常、周期表ではひとつの枠に入る元素は1つですが、ランタノイド元素とアクチノイド元素は例外です。「希土類元素」という名称はスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド(ランタン(La)からルテチウム(Lu)まで)の元素全てを指します。
 

ランタノイド元素
 La Ce Pr Nd Pm Sm Eu Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu

 らんちゃんせっかちプルンとヌード 午後のSM 

    夕方テレビで大放送 エロくてたまらず いたぶるん

 

では、問題を解いてみましょう。

ランタノイド元素の中では、原子番号61のプロメチウム(Pm)は放射性同位体のみで安定同位体が存在しませんので、選択肢Aは誤り。原子番号43のテクネチウム(Tc)も放射性同位体のみで安定同位体が存在しないことも覚えておきましょう。
ランタノイド収縮に関することです。よって、選択肢Bは正しい。

ランタノイド収縮

ランタノイド元素のイオン半径が原子番号とともに小さくなること

すべてのランタノイド元素は遷移金属です。よって、選択肢Cは正しい。

サマリウム(Sm)はランタノイドに属します。よって、選択肢Dは正しい。

よって、選択肢BCDが正しくなります。

 

選択肢Dのサマリウム(Sm)は放射線取扱主任者試験でも時々出題されます。

2008年度第一種試験物化生問1Ⅰ

α壊変は、ある原子核がα粒子すなわち、(A)原子核を放出して、より質量が小さい原子核に壊変する現象であり、通例、質量数が200以上の原子核に起こる。ただし、質量数が200以下でα壊変を起こす原子核も知られており、例えば、半減期が1.06×1011年である(B)のような天然放射性核種も存在する。

2018年第一種試験物化生問1Ⅰ

質量数147の原子核がα壊変してエネルギー2.3MeVのα粒子を放出した。このとき、娘核である反跳核の運動エネルギーは(ア)MeVである。一方、質量数210の原子核がα壊変するときの壊変エネルギーが5.4MeVであれば、放出されるα粒子のエネルギーは(イ)MeVである。

 

質量数147でα壊変する核種としてサマリウム(Sm)を覚えておきましょう。サマリウム(Sm)は天然放射性核種として出題されることがあります。

壊変系列をつくらない放射性核種として以下のものは覚えてきましょう。
  40K 87Rb 115In 138La 144Nd 147Sm 176Lu 180W 187Re 190Pt 210mBi

本ブログでは天然放射性核種の記事に記載してあります。

 

余談ですが、質量数147の核種としては、本日の問題の選択肢Aの解説にも書きました原子番号61のプロメチウム(147Pm)も重要ですので覚えておきましょう。

 

 147Pm:β-壊変 半減期2.6年 224keVのβ線のみ放出