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天然放射性核種

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
昨日、ウランに関する記事を紹介しましたが、今日は関連事項として天然放射性核種についての記事を少し紹介したいと思います。
天然放射性核種は第7版放射線概論には第3章(P.144)から記載してあります。

天然放射性核種は、
 ①壊変系列をつくる放射性核種
 ②壊変系列をつくらない放射性核種
 ③宇宙線との核反応で生成する放射性核種(天然誘導放射性核種)
があります。

①壊変系列をつくる放射性核種
トリウム系列(4n)   :232Th(140億年)  →  208Pb α壊変6回 β壊変4回
ネプツニウム系列(4n+1):237Np(214万年)  → 
205Tl    α壊変8回  β壊変4回
ウラン系列(4n+2)          :238U(45億年)     →  206Pb α壊変8回 β壊変6回
アクチニウム系列(4n+3):235U(7億年)      → 207Pb   α壊変7回 β壊変4回
 
覚え方は、
 隣(Th)の ね(Np)ーちゃん う(U)っふん あ(U)っはん
 にーさん(23) 2(232の2)、7(237の7)、8(238の8)後(235の5)
 は(208の8)
 こ(205の5)る(206の6)な(207の7)
 
 隣のねーちゃん、うっふん、あっはん、にーさん、2,7,8後は 来るな(967)
 
最後の「来るな(967)」は、以前は237Npの最終安定核種が209Biであったため、209Bi、206Pb、207Pbを意味しているが、現在では237Npの最終安定核種は209Bi ではなく205Tlと判明しています。
この語呂合わせはチャンマーさんのホームページに載っていたもので、私もこの語呂合わせにずいぶん助けられました。


237Np系列は半減期が214万年と短いため、46億年を経た現在では天然の237Np系列は存在しません。消滅天然放射性核種です。
26Al(72万年)、129I(1600万年)も地球誕生時には存在していましたが、半減期が短いため現在は存在しない消滅天然放射性核種です。
壊変の最終元素は、237Npは
タリウムTlであり、それ以外の232Th、238U、235Uは鉛Pbとなります。                        

②壊変系列をつくらない放射性核種

40K 87Rb 115In 138La 144Nd 147Sm 176Lu 180W 187Re 190Pt 210mBi

 カ   ルビ いん  らん ヌード    サ     ル  う      れ   ぴ    ビ

 (144Nd、147Sm、190Ptはα壊変します)

宇宙線との核反応で生成する放射性核種(天然誘導放射性核種)
  3H        7Be 10Be 14C 22Na 32Si 32P 33P 35S 36Cl
えっちな  ベイブ   く  な   し  りん  P  S  くれー
 
天然放射性核種に関する過去問題
化学
平成17年度化学問4
平成18年度化学問14(129I)、問17(Th系列)
平成20年度化学問17(U系列)
平成23年度化学問19(U系列)
平成25年度化学問16
平成26年度化学問16(系列),問17(40K)
平成27年度化学問24(3H,14C),問25(Th計算問題),問27(Np系列)
平成28年度化学問15
平成29年度化学問13
平成30年度化学問1(U系列)、問5、問12(Be)
 
管理測定技術
平成17年度管理測定技術問6Ⅰ
平成21年度管理測定技術問5Ⅱ,Ⅲ
平成24年度管理測定技術問2Ⅰ
平成25年度管理測定技術問6Ⅱ(あまり良問とは思えませんが…)
平成26年度管理測定技術問3Ⅰ
平成27年度管理測定技術問6Ⅱ(平成26年度管理測定技術問3Ⅰの類題)
 
物化生
平成19年度物化生問3Ⅰ
平成22年度物化生問3Ⅲ
平成29年度物化生問3
平成30年度物化生問4Ⅰ(Ac系列、U系列)