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陽電子(β+)に関する問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
本日も演習問題を一緒に解いてみましょう。
陽電子(β+線)に関する基本問題ですので問題文そのまま暗記してしまいましょう。

問 β+線の飛程は(1)線とほぼ同じであるが、最終的には(2)と結合して(3)MeVの消滅放射線を(4)本放出するので、これに対する遮へいが必要である。

陽電子(β+線)は電子(β-線)の反粒子です。
基本的にはβ-線と同じ振る舞いをしますので、β-線と同様、制動放射線も放出し、また質量も同じになります。また、β+線の最大飛程はβ-線の最大飛程とほとんど同じになります。
β+線とβ-線の違いは、β+線は電子と結合して消滅するときに光子(消滅放射線)を放出することです。消滅放射線はβ+線が停止し消滅した場所から180°反対方向に0.511MeVの2本を放出します。β-線は消滅放射線は放出しませんのでその両者の遮へいは異なります。
また、β+線のエネルギースペクトルはβ-線と同じで連続スペクトルになりますが、その形状は異なります。
問題の解答としては以下のようになります。
「β+線の飛程は(1)β-線とほぼ同じであるが、最終的には(2)電子と結合して(3)0.511MeVの消滅放射線を(4)2本放出するので、これに対する遮へいが必要である。」
 
陽電子に関する過去問題
2007年物理問13,16
2010年物理問13,14
2011年物理問5