ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
3月に入って今日は3日目、ひな祭りですね。
昨日、一昨日と標識化合物に関する記事を紹介しましたが、今日は関連事項として化学の問題でよく出題されている同位体希釈法についての記事を紹介したいと思います。放射線取扱主任者試験では計算問題として出題されることが多い分野ですが、解き方をマスターすれば難しい問題ではありませんので、是非理解して解けるようにして下さい。一問ゲットですよ!
同位体希釈法
化学的に性質が似ていて完全に分離できないものに適する
完全に目的成分を分離しなくても、一部を取り出して比放射能を測定する
希土類、アミノ酸、抗生物質、ステロイドなどに適する
①直接希釈法
定量したい化合物A(重量W)と同じ化学形で比放射能S0のA*を重量W0だけ混合し、均一にした後のA+A*の比放射能をSとすると
混合後 A+A* S W+W0 S×(W+W0)
混合前後で全放射能は等しいので、
混合前後で全放射能は等しいので、
整理してWについて解くと、
②逆希釈法
定量したいものが放射性化合物の場合である。
混合後 A+A* S W0+W S×(W0+W)
混合前後で全放射能は等しいので、
整理してW0について解くと、
試験では、比放射能や重量などは数値になり、解答も数値で求められることがほとんどかと思いますが、平成19年度化学問27や平成21年度化学問22のように比放射能や重量も文字で表され、解答も上式のような文字で求められる場合ありますので、どちらでも解けるようにしておいて下さい。
平成25年度物化生問3Ⅱ,Ⅲに直接希釈法、逆希釈法についての出題があります。是非解けるようにして下さい。
過去問題
平成18年度化学問26
平成19年度化学問27
平成20年度化学問25
平成21年度化学問22
平成22年度化学問22
平成23年度化学問26
平成25年度物化生問3Ⅱ,Ⅲ
平成27年度化学問20
平成28年度化学問25
平成29年度化学問25
平成30年度化学問22(アイソトープ誘導体法)、問23