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解けるようにしたい計算問題 化学編

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

先日に続き、最近5年間分の過去問題から解けるようにしておきたい計算問題を掲載します。今日は化学編です。

先日も書きましたが、放射線取扱主任者試験で主題される計算問題のパターンは限られています。計算問題が苦手な人も、過去問題を解きながら解法パターンさえ身に付ければ、十分得点できる問題ばかりです。

過去問題をしっかりと勉強することが大切です。

 

2019年度化学

問1(原子数比)

放射能が等しい60Co(半減期5.27年)と57Co(半減期272日)が存在するとき、それぞれの原子核の個数の比(60Co/57Co)として、最も近い値は次のうちどれか。

問2(分岐壊変)

211Atは半減期7.2時間で、42%はα壊変し、58%はEC壊変する。α壊変の部分半減期(時間)として、最も近い値は次のうちどれか。

問3

40K(同位体存在度0.0117%)の半減期は1.251×109年である。745.5gの塩化カリウム(式量74.55)の放射能[Bq]として、最も近い値は次のうちどれか。

問4(放射平衡)

次のうち、放射能が等しいものの組合せはどれか。
A 半減期T、原子数Nの核種Aの放射能
B 半減期2T、原子数N/2の核種Bの放射能
C 半減期T/2、原子数N/2の核種Cの放射能
D 半減期T、原子数Nの核種Aと永続平衡にある核種Dの放射能

問5

放射能200Bq・mg-1の[14C]トルエンC6H5-CH3を酸化して得られる[14C]安息香酸C6H5-COOHの比放射能[Bq・mg-1]として最も近い値は次のうちどれか。ただし、トルエン、安息香酸の分子量はそれぞれ92、122とする。

問25(同位体希釈法)

試料中の成分Xを定量するために、40mgの標識した成分X(比放射能270Bq・mg-1)を試料に添加し、よく混合して均一にした。その後、成分Xの一部を純粋に分離したところ、比放射能は90Bq・mg-1であった。試料中の成分Xの量[mg]として最も近い値は次のうちどれか。

 

2018年度化学

問2(原子数比)

同じ強さの放射能24Na(半減期:15.0時間)と43K(半減期:22.3時間)がある。それらの原子核の個数の比(24Na/43K)として、最も近い値は次のうちどれか。

問4(14CO2の発生)

放射能100kBq・g-1のCa14CO31gを塩酸ですべて溶かした時に発生する気体の標準状態での放射能濃度[Bq・L-1]として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、CaCO3の式量は100とする。

問21(放射化学純度)

201Tlで標識された塩化タリウムTlClを検定したところ、201TlClの放射能は270MBq、他の化学形の201Tlが20MBq及び202TlClが10MBq存在していた。この検定時より6日後の201Tlの放射化学純度と核種純度として、最も近い値の組合せは次のうちどれか。ただし、201Tlと202Tlの半減期は、それぞれ73時間、12日とする。

問23(同位体希釈法)

放射能が不明の60Co化合物Xがある。Xを2等分して、同じ化学形の非放射性Co化合物を一方に25mg、他方に50mgを加え、それぞれを十分に混合し均一にして、試料A、試料Bとした。その後、それらの試料A、B各々から同化合物の一部を取り出し、比放射能を測定したところ、試料Aでは120Bq・mg-1、試料Bでは80Bq・mg-1であった。最初の60Co化合物Xの量[mg]として、最も近い値は次のうちどれか。

 

2017年度化学

問2

無担体の54Mn(半減期:312d)、60Co(半減期:5.27y)、131I(半減期:8.02d)があるとき、比放射能[Bq・g-1]が大きいものから順に正しく並んでいるものは次のうちどれか。
1 131I > 54Mn > 60Co 

2 54Mn > 131I > 60Co 

3 131I > 60Co > 54Mn 

3 54Mn > 60Co > 131I 

4 54Mn > 60Co > 131I 

5 60Co > 54Mn > 131I

問3(14CO2の発生)

14Cを4.5×103Bq含むCaCO3が2gある。これを塩酸ですべて溶解したときに発生する気体1mL(標準状態)中に含まれる14Cの放射能[Bq]として最も近い値は次のうちどれか。ただし、CaCO3の式量は100とする。

問4

10mgの226Ra(半減期1600年)を密閉容器に40日間保管した時、容器内に存在する222Rn(半減期3.8日)の原子数として最も近い値は次のうちどれか。

問9(放射化分析)

1µgの55Mnを2.58時間中性子照射して56Mn(半減期:2.58時間)を製造した。照射終了時の56Mnの放射能[Bq]として最も近い値は次のうちどれか。ただし、55Mnの中性子捕獲断面積は13.3b(バーン)、中性子フルエンス率は1×1013cm-2・s-1とする。

問20(溶媒抽出法)

ある化学種に対する有機溶媒(O)と水(W)の間の分配比(O/W)は4である。その化学種(100MBq)を含む水溶液に同体積の有機溶媒を加えて抽出した。有機溶媒を取り除き、残った水溶液に同体積の新たな有機溶媒を加えて再び抽出した。2回の操作で有機溶媒に抽出された化学種の放射能の総量[MBq]として最も近い値は次のうちどれか。

問25(同位体希釈法)

化合物Xを含む試料A中のXを定量するために、放射性同位体で標識したX(20mgで50kBq)を試料と十分に混合したのち試料からXを抽出した。抽出されたXは5.0mgで2.0kBqであった。試料A中に含まれていたXの質量[mg]として最も近い値は次のうちどれか。

問29(化学線量計

フリッケ線量計60Coのγ線で30分照射したところ、Fe(Ⅲ)が溶液1g当たり1.6×10-5g生じた。γ線の線量率[Gy・h-1]に最も近い値は次のうちどれか。ただし、Fe(Ⅲ)生成のG値を15.6、鉄の原子量を56、アボガドロ定数を6.0×1023mol-1、1eVを1.6×10-19Jとする。

 

2016年度化学

問3

半減期が1時間の核種Aから半減期が10時間の核種Bが生成する。1GBqの核種Aのみがあったとき、10時間後の核種Bの放射能[MBq]として、最も近い値は次のうちどれか。

問5

1年間で放射能が1000分の1に減衰する核種がある。4000分の1に減衰するのは、おおよそ何年後か。

問6

232Th900gの放射能[MBq]として最も近い値は次のうちどれか。ただし、232Thの半減期は1.4×1010年(4.4×1017秒)とする。

問17(分岐壊変)

ある放射性核種Xは2種類の壊変形式(β-壊変とβ+壊変)をもつ。β-壊変とβ+壊変の部分半減期がそれぞれ10分と40分のとき、全半減期(分)として正しい値は次のうちどれか。

問25(同位体希釈法)

試料中の成分Aを定量するために、標識した成分A(比放射能480Bq・mg-1)20mgを試料に添加し、よく混合し均一にした。その後、成分Aの一部を純粋に分離したところ、比放射能は120Bq・mg-1となった。試料中の成分Aの量(mg)として正しい値は次のうちどれか。

 

2015年度化学

問2

放射能で等量の137Cs(半減期30年)と134Cs(半減期2.0年)がある。15年後の137Csと134Csの放射能比として最も近い値は次のうちどれか。

問7

1.0Bqの90Sr(半減期28.8年:9.1×108秒)を含むストロンチウム水溶液100mL(ストロンチウム濃度1.0mg・L-1)がある。全ストロンチウムに対する90Srの原子数比として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、ストロンチウムの原子量は87.6とする。

問11(放射化分析)

ある短寿命核種(半減期T分)を加速器で製造するのに、3T分間照射して2T分間冷却したときの放射能は、2T分間照射してT分間冷却したときの放射能の何倍か。

問12(分岐壊変)

252Cfはα壊変と自発核分裂する。自発核分裂の部分半減期は86年(2.7×109秒)であり、1核分裂当たり平均3.8個の中性子が放出される。1.0gの252Cfから毎秒放出される中性子数として、最も近い値はどれか。

問14(BaSO4の沈殿)

200kBqの133Baを含む0.1mol・L-1塩化バリウム水溶液100mLから133Baを除去するために、希硫酸を加えてバリウムイオンを硫酸バリウム(BaSO4)として沈殿させた。これをろ別乾燥して得られる[133Ba] 硫酸バリウムの比放射能[kBq・g-1]に最も近い値は次のうちどれか。ただし、BaSO4の式量を233とする。

問19(溶媒抽出法)

ある有機化合物を溶媒抽出する場合、放射性化合物の有機相中の濃度が水相の濃度の10倍であった。この化合物の放射能が100MBqであるとき、その95MBqが有機相に抽出された。このとき、有機相(o)と水相(w)の容積比(VO/VW)として最も近い値は次のうちどれか。

問20(同位体希釈法)

[35S]標識メチオニンを含むアミノ酸混合溶液試料がある。この溶液を二等分して、それぞれ試料A、Bとする。非標識メチオニンを試料Aに25mg、試料Bに50mgをそれぞれ加え、十分に混合した。その後、それらからメチオニンの一部を取り出し、比放射能を測定したところ、試料Aでは120Bq・mg-1、試料Bでは80Bq・mg-1であった。最初のアミノ酸混合溶液試料中に含まれていた[35S]標識メチオニンの量(mg)として最も近い値は次のうちどれか。