特性X線とオージェ電子
ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
先週は、線スペクトルと連続スペクトルに関して旧ブログからの移設の記事を紹介しました。線スペクトルの中には特性X線やオージェ電子があります。
特性X線、オージェ電子は、電子軌道のエネルギー準位差に伴って発生するため、そのエネルギーは線スペクトルとなります。
特性X線、オージェ電子に関する出題頻度は非常に高く、毎年必ず物理の試験に出題されています。
特性X線、オージェ電子は、電子軌道のエネルギー準位差に伴って発生するため、そのエネルギーは線スペクトルとなります。
特性X線、オージェ電子に関する出題頻度は非常に高く、毎年必ず物理の試験に出題されています。
平成25年度物理問4,8,15
平成26年度物理問3,4,,10,14
平成27年度物理問19
平成28年度物理問2,20
平成29年度物理問5,6
平成30年度物理問10
○特性X線
軌道電子がエネルギーを得て軌道外に放出された状態(励起状態)にある原子では、光子(γ線、X線)を放出して基底状態に戻る。
光子のうちX線を放出する場合、その光子を特性X線という。
○オージェ電子
励起状態の原子が特性X線を放出せずに外側の軌道電子を放出して基底状態に戻る過程をオージェ効果といい、放出される電子をオージェ電子という。
○特性X線、オージェ電子のエネルギー
K軌道電子の空孔が生じ、L軌道電子が遷移した場合の放出される特性X線のエネルギーは、
また、放出されるオージェ電子のエネルギーは、
(第7版放射線概論P.34問3、P.36問6)
○蛍光収率
励起状態にある原子核は、不安定な状態になっているためエネルギーを放出して安定な状態である基底状態に戻りたい。放出されるエネルギーとして特性X線やオージェ電子がある。
軌道電子の空席当たりに放出される特性X線の割合を蛍光収率と定義されます。
特性X線とオージェ電子は競合過程(どちらかが必ず起こる)である。
原子番号がおよそZ=32(Ge:ゲルマニウム)くらいまではオージェ電子が起こりやすく、それ以上の原子番号では特性X線が起こりやすくなるようです。
すなわち、原子番号が大きくなるほど特性X線が放出される割合が高くなります。
蛍光収率の図は、第7版放射線概論P.33図2.5にあります。
オージェ電子放出または特性X線放出が起こりうるもの
・光電効果
・内部転換
・軌道電子捕獲(EC)
・コンプトン効果
○蛍光収率
励起状態にある原子核は、不安定な状態になっているためエネルギーを放出して安定な状態である基底状態に戻りたい。放出されるエネルギーとして特性X線やオージェ電子がある。
軌道電子の空席当たりに放出される特性X線の割合を蛍光収率と定義されます。
特性X線とオージェ電子は競合過程(どちらかが必ず起こる)である。
原子番号がおよそZ=32(Ge:ゲルマニウム)くらいまではオージェ電子が起こりやすく、それ以上の原子番号では特性X線が起こりやすくなるようです。
すなわち、原子番号が大きくなるほど特性X線が放出される割合が高くなります。
蛍光収率の図は、第7版放射線概論P.33図2.5にあります。
オージェ電子放出または特性X線放出が起こりうるもの
・光電効果
・内部転換
・軌道電子捕獲(EC)
・コンプトン効果