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計数率や標準偏差に関する問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日は統計に関する演習問題を一緒に考えましょう。
統計に関する分野は苦手な方が多いかもしれませんが、計数率や標準偏差に関する問題は物理や管理測定技術の試験で時々出題されています。公式をしっかり覚え過去問題を解いておけば必ず得点できるようになりますので頑張って下さい。


問 ある試料から放出される放射線を、GM計数管を用いて10分間測定した。このとき計数値は10,000カウントであり、計数率は1,000cpmであった。バックグラウンドは無視できるものとする。計数率の標準偏差[cpm]に最も近い値はどれか。
  ① 2 ② 4  ③ 10  ④ 32  ⑤ 100


基本事項のおさらいです。
計数時間を イメージ 20、試料の計数値を イメージ 21 とすると、計数値の標準偏差イメージ 1 となります。
計数率は イメージ 2 のため、計数率の標準偏差イメージ 3 となります。

この公式をしっかりと暗記しておけば今日の演習問題は解けますね。
問題文にもありますが、計数率は

 イメージ 1

計数率の標準偏差

 イメージ 2

よって、正解は③です。公式に代入するだけですね。
単位の[cpm]は [count/minutes](カウント・パー・ミニッツ)で、1分間あたりの計数を意味しています。

ちなみに、計数値の標準偏差

 イメージ 3

になります。

計数率や標準偏差に関しては、本ブログでは以下の記事に簡単に記載してありますのでご覧下さい。
 計数値の統計


最近の過去問題では、平成25年度物理問26や平成28年度物理問25が今日の演習問題と類似の問題になります。少し前の問題になりますが、平成20年度管理測定技術問2Ⅱ,Ⅲなどは今日の演習問題にも近く良い問題かと思います。

平成24年度管理測定技術問2Ⅱでは、計数率の誤差を最小にするための計数時間に関する問題が出題されています。これは第7版放射線概論のP.416下7行に記述されている内容の計算問題になります。これも良い問題だと思います。
また、平成28年度管理測定技術問1Ⅲの後半(設問(ア),(イ))でも統計に関する問題が出題されていますが、こちらはなかなか難しい問題ですね。

難しい問題はさておき、統計に関する問題は公式を暗記しておけばできる基本問題も出題されていますので、基本問題は確実に得点できるように過去問題をしっかり解いておいて下さい。