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時定数に関する過去問題

ブログをご覧のみなさん、こんにちは。

前回、前々回は時定数に関する記事を掲載しました。前回の演習問題は解けましたか?

時定数に絡めた計算問題は初めて見た時はなかなか解くのは難しいかと思います。

今日は過去の放射線取扱主任者試験で出題された時定数に関する問題を掲載しますので、実際の試験ではどのような問題が出題されているのかをしっかりと確認しておきましょう。

時定数に関する問題は、主には第二種試験で出題されていますが、第一種試験を受験する人も必ず押さえておかなくてはならない分野です。大半は計算問題になりますので、できるだけ多くの問題を解いて解き方を身につけるようにして下さい。

 

第一種試験

2010年物理問27

時定数10sのサーベイメータに急激に一定の強さの放射線を照射した場合、指示値が最終値の90%になるのに要する時間(s)として最も近い値は次のうちどれか。ただし、計数率はバックグラウンド計数率よりも十分高いものとする。また、ln10=2.3とする。

第二種試験

2018年管理技術Ⅱ問10

γ線照射施設において、サーベイメータにより作業環境モニタリングを行っていた。照射装置のシャッタ解放後10秒で、ほぼ0であった指示値が10μSv・h-1に上昇した。このサーベイメータの時定数が10秒であったとすると、十分長い時間経過後の指示値[μSv・h-1]として最も近い値は次のうちどれか。ただし、e=2.7とする。

2017年管理技術Ⅱ問9

時定数20秒の計数率計で放射線を測定し、計数率600cpmを得たとする。この計数率の統計誤差(標準偏差)[cpm]として最も近い値は次のうちどれか。

2014年管理技術Ⅱ問9

サーベイメータによる空間線量率の測定に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

A 通常の環境モニタリングでは地上約1mの高さで測定する。 

B 線量率が不明な場合、測定レンジを小さい方から順に大きい方へ切り

   替えて測定する。 

C 時定数は線量率が低いほどより小さい値に設定する。 

D 時定数の設定値の3倍以上の時間が経過してから読み取る。

2012年管理技術Ⅱ問12

GMサーベイメータを用い、時定数を10sに設定して汚染検査を行ったところ、1200cpmの計数率が得られた。この計数率の相対誤差[%]として最も近い値は次のうちどれか。

2017年管理技術Ⅰ問4Ⅱ

(略)

また、線量率が変化した場合、しばらく待ってから数値を読み取る必要があるが、その時間は、アナログ表示の機器の場合、出力回路の静電容量と並列抵抗の(M)で与えられる(N)に関係している。サーベイメータを時定数τ秒で使用しているとき、線量率が0からある値に変化したとする。線量率が変化してからt秒後の指示値は飽和指示値の(O)倍となる。

2016年管理技術Ⅰ問4Ⅱ

(略)

サーベイメータでは指示値をメータの針で表示するものが多い。線量率の変化に対し指示値の追随が遅れることに注意が必要である。時定数10秒で測定しているとき、ほぼゼロであった指示値が、192Ir線源を容器から送り出した瞬間から5秒後に20μSv・h-1に上昇したとする。十分な時間経過した後の指示値はおおよそ(ウ)μSv・h-1になると推定される。ただし、線源-サーベイメータ間の距離の変化は無視し得るものとし、e0.5=1.65とする。

2011年管理技術Ⅰ問4Ⅱ

サーベイメータの指示値の統計誤差(標準偏差)は、計数率計の時定数に依存している。例えば、時定数10sのサーベイメータで300cpmの計数率が得られたとすると、この計数率の統計誤差は(M)cpmとなる。なお、時定数(τ)とは、計数率計回路のコンデンサの静電容量(C)と並列抵抗の抵抗値(R)とから、τ =(N)で求められる値である。

また、計数率計にはこのような時定数が存在するため、放射線場が急激に強くなっても、すぐには最終指示値が得られない。時定数10sのサーベイメータでは、初めの指示値が0であるとき、最終指示値の90%に達するのに、(O)sを要する。ただし、ln10=2.3とする。

2010年管理技術Ⅰ問3Ⅱ

(略)

なお、線量率が変化しても、すぐに最終指示値が得られないことに注意する必要がある。例えば、時定数が10sのとき、指示値が変化し始めてから10秒後の指示値の変化分は、最終的な指示値の変化分の(I)63 %となる。ただし、e=2.7とする。