放射線取扱主任者試験に合格しよう!

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計算問題と数学の知識

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

放射線取扱主任者試験では計算問題がある程度の割合で出題されます。
計算問題を解くためには公式を利用することがありますが、公式を暗記しておけば正解にたどりつけるというわけにもいかない場合があります。


計算問題の基本は四則計算になりますが、放射線取扱主任者試験の問題では、高校で学ぶ数学を必要とする問題も出題されています。
指数や対数、三角関数、簡単な微分積分の計算などは身につけておきたい知識です。

 

2019年度第二種試験の物理・化学・生物の化学問1では、放射能が経過時間とともに指数関数的に減少していることから指数の計算が必要になります。

t[s]後の放射能Aは、t=0[s]のときの放射能をA0半減期をT[s]とすると

 イメージ 2

で表されます。

t=T[s](半減期の時間)で放射能Aが初めの放射能A0の2分の1になっています。

 

2019年度第一種試験の物理問5や生物問17は積分の計算が出てきます。近似的には積分を使用しなくても解けますが、積分を使用すると簡単に解けるように思います。

 

2019年度第一種試験の物理問18や問20のようなコンプトン散乱に関する問題ではcosθ(コサイン)やsinθ(サイン)などの三角関数の知識が必要になります。

 

2019年度第一種試験の実務問4Ⅱ(G)ではpHに関する問題が出題されていますが、この問題では高校化学のpHの知識も必要になり、pHを計算するにあたって数学の対数の知識も必要となります。

pHは、水素イオン濃度を[H+]とすると、

 f:id:radioisotope_f:20191114133700g:plain

で表されます。

 

2019年度第一種試験の実務問4Ⅲ(J)でも指数に関する知識が必要になります。正答にたどりつくだけなら指数に関する知識で十分ですが、貯留槽中に留め置く正確な日数を計算するには対数の知識が必要になります。

 

高校数学の知識を持っておくと計算問題に強くなれることは間違いありません。
また、高校物理、高校化学などの基本的な知識についても自信のない人は高校時代の教科書や参考書から勉強を始めてみるのもよいでしょう。これから放射線概論や過去問題を勉強する中で、これらの知識を有していると勉強がしやすくなります。
試験直前では基本事項の見直しに時間を割くことがなかなかできなくなりますので、時間的に余裕のある今の時期にしっかりと基礎固めを行っておくことが大切です。

 

放射線取扱主任者試験で必要となる数学の知識に関しては、左のカテゴリ中の「知っておきたい数学」に記事として掲載していますのでご覧下さい。