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核異性体転移

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日は、核異性体転移(IT)についての記事を掲載いたします。

○核異性体転移(IT)
原子核励起状態(不安定な状態)が比較的安定ですぐには基底状態に転移しない場合があります。この状態からエネルギーの低い安定な基底状態に移る過程を異性体転移(IT)といいます。
 
以下の文章は、今年度、平成28年度の物化生問1Ⅱの文章です。
異性体転移と内部転換に関するものです。
 
「α壊変あるいはβ壊変が起きた後に励起状態にある原子核は、γ線を放出してより安定な状態に移行する。放出γ線のスペクトルは線スペクトルで、その原子核特有のものとなる。励起状態がやや不安定で、数ミリ秒から数日以上の寿命でγ線を放出して基底状態になる過程があり、これを(I)異性体転移と呼ぶ。また、励起状態原子核γ線を放出せずに、エネルギーを軌道電子に直接与えて、その電子を放出する過程を(J)内部転換という。」
 
参考までに、X線γ線はともに光子と呼ばれますがその定義は異なります。
 X線とは、原子から放出される光子のこと(制動X線、特性X線など)
  γ線とは、原子核から放出される光子のこと
 
放射線取扱主任者試験では、核異性体転移としは137Csが最もよく出題されています。

 イメージ 1 

この壊変のため、137Csはβ-壊変ながら、γ線源(662keV)としてよく知られています。

平成17年度物理問5
平成19年度物理問4
平成19年度物化生問2Ⅱ
平成21年度物理問5,10
平成22年度物化生問1Ⅲ
平成22年度管理測定技術問4Ⅰ
平成23年度物理問8
平成24年度物化生問2Ⅱ
平成27年度物理問7
平成28年度物理問7
平成29年度物化生問1Ⅰ