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天然放射性核種に関する問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

今日は化学に関する問題を一緒に考えてみましょう。

 


天然の放射性核種に関する次の記述のうち、正しいものの組合せは次のうちどれか。

A ウラン系列、トリウム系列、アクチニウム系列は天然の壊変系列である。

B 壊変系列をつくらないで単純に存在するものがある。

C 宇宙放射線による核反応ででつくられるものがある。

D 地球生成時に存在したものは現在もすべて存在する。


 

まず、最初に天然放射性核種のおさらいです。

放射線取扱主任者試験で天然放射性核種に関して覚えておきたいものは以下の3つです。
 ①壊変系列をつくる放射性核種
 ②壊変系列をつくらない放射性核種
 ③宇宙線との核反応で生成する放射性核種(天然誘導放射性核種)

①壊変系列をつくる放射性核種
トリウム系列(4n)   :232Th(140億年)  →  208Pb 
ネプツニウム系列(4n+1)  :237Np(214万年)  → 
205Tl   
ウラン系列(4n+2)             :238U(45億年)     →  206Pb 
アクチニウム系列(4n+3)   :235U(7億年)      → 207Pb   


②壊変系列をつくらない放射性核種

40K 87Rb 115In 138La 144Nd 147Sm 176Lu 180W 187Re 190Pt 210mBi

 カ   ルビ いん  らん ヌード    サ     ル  う      れ   ぴ    ビ


宇宙線との核反応で生成する放射性核種(天然誘導放射性核種)
  3H        7Be 10Be 14C 22Na 32Si 32P 33P 35S 36Cl
えっちな  ベイブ   く  な   し  りん  P  S  くれー
 
ウラン系列、トリウム系列、アクチニウム系列は天然の壊変系列です。よって、選択肢Aは正しい
40K、87Rbなど壊変系列をつくらない天然放射性核種も存在します。よって、選択肢Bは正しい
3H、14Cなどは宇宙放射線による核反応ででつくられます。よって、選択肢Cは正しい
26Al(半減期72万年)、129I(半減期1600万年)も地球誕生時には存在していましたが、地球創生46億年に比べて半減期が短いため現在は存在しない消滅天然放射性核種です。よって、選択肢Dは誤り
 よって、ABCが正しいものの組合せになります。

 
天然放射性核種に関しては、①壊変系列をつくる放射性核種、②壊変系列をつくらない放射性核種、③宇宙線との核反応で生成する放射性核種(天然誘導放射性核種)を確実に暗記しておきましょう。