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沈殿の過去問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

昨日は放射性気体に関する過去問題を掲載しましたので、今日は沈殿に関する過去問題を掲載致します。沈殿も化学の五肢択一問題や文章問題(旧物化生)で毎年必ず出題されています。重要な沈殿はしっかりと覚えておきましょう。

硫酸バリウム(BaSO4)の沈殿やハロゲン化銀の沈殿に関しては、計算問題もよく出題されていますので過去問題を解いて自分で計算ができるようにしておきましょう。

 

200年5化学問25

22Na+, 26Al3+, 64Cu2+, 89Sr2+, 110mAg+を含む微酸性硝酸溶液がある。この溶液にそれぞれの担体を加えて次のア~ウの操作を順に行った。沈殿A, B, Cに含まれる放射性核種の組合せとして正しいものはどれか。
ア 希塩酸を加えたところ、白色の沈殿Aを生じた。これをろ別し、その

  一部をとりアンモニア水を加えると溶解した。
イ アで得られたろ液に硫化水素を吹き込んだところ黒色の沈殿Bを生じ

  た。
ウ 沈殿Bをろ別し、ろ液を煮沸したのち、アンモニア水でアルカリ性

  したところ、白色沈殿Cを生じた。

2006年化学問6

800Bqの無担体の35SO42-にNa2SO440mgを担体として加えたのち、塩酸酸性でBaCl2の水溶液を加えて35SO42-の50%をBaSO4として沈殿させた。この沈殿の比放射能(Bq・mg-1)に最も近い値は次のうちどれか。ただし、Na2SO4、BaSO4の式量はそれぞれ142、233とする。

2008年化学問20

次の操作により放射性核種が沈殿する反応の組合せはどれか。
A [14C]炭酸ナトリウム溶液に塩化カルシウム溶液を加える。 

B [35S]硫酸ナトリウム溶液に塩化バリウム溶液を加える。 

C [90Sr]塩化ストロンチウム溶液に炭酸ナトリウム溶液を加える。 

D [131I]ヨウ化ナトリウム溶液に硝酸銀溶液を加える。

2009年化学問21

次の化学操作により、ほとんどの放射性核種が沈殿するものの組合せはどれか。ただし、全ての溶液の濃度は1mol・l-1とする。
A [22Na]NaClを含む溶液10mlにAgNO3水溶液を20ml加える。 

B [45Ca]CaCl2を含む溶液10mlにNa2SO4水溶液を40ml加える。 

C [59Fe]FeCl3を含む溶液10mlにNaOH水溶液を90ml加える。 

D [64Cu]CuCl2を含む溶液10mlにNa2S水溶液を40ml加える。

2010年化学問14

次の操作により、110mAg標識のAgNO3水溶液(0.1mol・L-1)から110mAgが沈殿するものはどれか。ただし、加える溶液の濃度はいずれも0.1mol・L-1とする。
A 希塩酸を加える。 

B 硝酸ナトリウム水溶液を加える。 

C 水酸化ナトリウム水溶液を加える。 

D 塩化アンモニウム水溶液を加える。

2010年化学問18

500kBqの35SO42-を含む0.1mol・L-1硫酸ナトリウム水溶液200mLから35Sを除去する目的で、塩化バリウム水溶液を加えて硫酸イオンを硫酸バリウム(BaSO4)として沈殿させた。これをろ過乾燥させて得られる[35S]硫酸バリウムの比放射能[kBq・g-1]に最も近い値は次のうちどれか。ただし、BaSO4の式量は233である。

2011年化学問23

35SO42-45Ca2+55Fe3+82Br-のうち、1種類とその同位体担体を含む水溶液がある。各水溶液に適切な操作を加えて放射性核種を沈殿させたい。放射性核種とその化学形Ⅰ~Ⅳと化学操作A~Dの組合せで正しいものはどれか。
A 硝酸銀水溶液を加える 

B 塩化カルシウム水溶液を加える。 

C シュウ酸アンモニウム水溶液を加える。 

D アンモニア水溶液を加えて弱アルカリ性にする。

2012年化学問22

担体を含む65Zn2+の酸性溶液がある。この溶液にNaOH水溶液又はアンモニア水を加えていくと、いずれもまず白い沈殿が生じる。次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A NaOH水溶液を少量加えて沈殿するのは水酸化物である。
B NaOH水溶液をさらに過剰に加えると、この沈殿は再溶解する。
C アンモニア水を少量加えて沈殿するのは水酸化物である。
D アンモニア水をさらに過剰に加えると、この沈殿は再溶解する。

2012年化学問23

担体を含む水溶液からの放射性沈殿の生成に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 45Ca2+はシュウ酸イオンと沈殿を生成する。
B 59Fe2+の方が59Fe3+に比べて、より酸性側でも水酸化物を沈殿する。
C 64Cu2+の酸性溶液に硫化水素を通じると沈殿を生成する。
D 140Ba2+の水溶液に希硫酸を加えると沈殿を生成する。
E 110Ag+は過塩素酸イオンと沈殿を生成する。

2012年化学問26

59Fe3+85Sr2+110mAg+137Cs+とそれぞれの担体を含む希硝酸溶液がある。この溶液に次のイ~ハの操作を行った。
イ 少量の塩酸を入れたところ沈殿Aが生じた。
ロ 沈殿Aを濾別した後、溶液をアンモニア水でアルカリ性にしたところ

  沈殿Bが生じた。
ハ 沈殿Bを濾別した後、溶液に炭酸アンモニウム水溶液を加えたところ

  沈殿Cが生じた。
沈殿A~C中の主な放射性核種の組合せとして正しいものは次のうちどれか。

2013年化学問10

133Ba]BaCl2の0.1mol・L-1水溶液がある。これに次の溶液を加えると放射性の沈殿が生成するのはどれか。
A 0.1mol・L-1硫酸 

B 0.1mol・L-1炭酸ナトリウム水溶液 

C 0.1mol・L-1硫化ナトリウム水溶液 

D 0.1mol・L-1水酸化ナトリウム水溶液

2014年化学問19

担体を含む45CaCl2水溶液に次の水溶液を加えたとき、放射性の沈殿を生じるものの組合せはどれか。
A 希硫酸

B 水酸化ナトリウム水溶液 

C アンモニア水 

D 炭酸ナトリウム水溶液 

2014年化学問22

64Cu2+89Sr2+110mAg+の各金属イオンの担体を含む硝酸酸性溶液に、希塩酸を加えて生成した沈殿Aをろ別する。残った溶液に硫化水素ガスを通し、生成した沈殿Bをろ別し、ろ紙をCとする。A、B、Cそれぞれに主として含まれる核種の組合せとして、正しいものは次のうちどれか。

2015年化学問13

以下の放射性同位体とその同位体担体0.1mol・L-1を含む硝酸銀水溶液A~Eがある。アンモニア水を加えると沈殿が生じ、さらにアンモニア水を加えるとその沈殿が溶解するものはどれか。
A [26Al]硝酸アルミニウム水溶液 

B [59Fe]硝酸鉄(Ⅲ)水溶液 

C [64Cu]硝酸銅(Ⅱ)水溶液 

D [65Zn]硝酸亜鉛水溶液 

E [110mAg]硝酸銀水溶液

2015年化学問14

200kBqの133Baを含む0.1mol・L-1塩化バリウム水溶液100mLから133Baを除去するために、希硫酸を加えてバリウムイオンを硫酸バリウム(BaSO4)として沈殿させた。これをろ別乾燥して得られる[133Ba] 硫酸バリウムの比放射能[kBq・g-1]に最も近い値は次のうちどれか。ただし、BaSO4の式量を233とする。

2015年化学問15

[110mAg]硝酸銀水溶液がある。これに次の溶液を加えると放射性の沈殿が生成するのはどれか。ただし、溶液の濃度はすべて0.1mol・L-1とする。
A 塩酸 

B 塩化ナトリウム水溶液 

C 硫化ナトリウム水溶液 

D 水酸化ナトリウム水溶液

2016年化学問22

放射性鉛を含む1mol・L-1硝酸鉛水溶液が4本の試験管に入っている。これら試験管に以下の試薬を滴下すると放射性鉛の沈殿が生成するものはどれか。
A 希塩酸 B 希硫酸 C アンモニア水 D 水酸化ナトリウム水溶液

2017年化学問16

次の操作のうち、化学反応によって放射性の沈殿が生成しないものはどれか。ただし、溶液の濃度は全て0.1mol・L-1とする。
1 [59Fe]FeCl3水溶液にNaOH水溶液を加える。
2 [64Cu]CuSO4水溶液にNa2S水溶液を加える。
3 [65Zn]Zn(NO3)2水溶液に酢酸を加える。
4 [110mAg]AgNO3水溶液にNaCl水溶液を加える。
5 [133Ba]BaCl2水溶液にNa2CO3水溶液を加える。

2017年化学問17

131Iで標識されたヨウ化ナトリウム1.2gを含む水溶液から、ヨウ化物イオンの全量を沈殿させるのに加える0.25mol・L-1硝酸銀水溶液の最小限必要な量[mL]として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、ナトリウムとヨウ素の原子量はそれぞれ23と127、硝酸銀AgNO3の式量は170とする。

2017年化学問18

100kBqの35Sを含む廃液1Lがある。35Sの化学形は硫酸イオンおよびメチオニンで、廃液中の硫酸イオン濃度は0.1mol・L-1である。塩化バリウム40g(式量208)を廃液に加えたところ、硫酸バリウム(式量233)の沈殿が生じた。沈殿の放射能は90kBqで廃液中に残留した放射能は10kBqであった。この結果に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 生成した沈殿は約23gで、さらに塩化バリウムを加えることにより、残

   留した35Sは除去できる。
2 生成した沈殿は約23gで、廃液中にはメチオニンとして35Sが残留してい

   る。
3 生成した沈殿は約36gで、35Sを含む沈殿は二酸化炭素を吹き込むことで

   再溶解する。
4 生成した沈殿は約36gで、さらに塩化バリウムを加えると、沈殿から35S

   が溶出する。
5 生成した沈殿は約36gで、さらに塩化バリウムを加えても、廃液中の35S

   の全放射能に変化はない。