放射線取扱主任者試験に合格しよう!

資格取得を目指す皆さんを応援します

チェレンコフ光の過去問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

前回は2019年度実務試験の問題文中に出てきたチェレンコフ光に関する記事を書きました。過去の試験に出題されたチェレンコフ光に関する問題を掲載しますので是非解いてみて下さい。今後も物理や実務の試験で出題される可能性があります。

 

第一種試験

2006年度物理問14

チェレンコフ光に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

A 荷電粒子が物質中を光速より速く進むときに放射される。 

B 荷電粒子の進行方向を知ることができる。 

C 発光の持続時間がシンチレーション発光に比べて短い。 

D 荷電粒子が減速されるときに放射される。 

E 荷電粒子が結晶の格子面に沿って進むときに放射される。

2007年度物理問14

荷電粒子が速度vで物質中を通過するとき、粒子の進行方向とチェレンコフ光の放出方向がなす角度θの関係は次のうちどれか。ただし、物質の屈折率をn、真空中での光速をcとする。

2012年度物理問13

チェレンコフ光に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

A 荷電粒子が結晶の格子面に沿って入射したときに放出される光である。

B 荷電粒子が物質中での光速より速く進むときに放射される光である。

C 荷電粒子が物質中で曲げられるときに放出される光である。

D 荷電粒子が物質を通過する際に生じる分極に伴って生じる光である。

2012年度物理問14

水(屈折率1.33)中を電子が通過する場合、チェレンコフ光が発生するための電子の運動エネルギー[keV]として、最小の値(しきいエネルギー)に最も近い値は次のうちどれか。

2016年度物理問15

水中でチェレンコフ光が発生する電子の最少運動エネルギー[keV]はいくらか。次のうちから最も近いものを選べ。なお、水の屈折率は1.33とする。

2017年度物理問16

次のうち水中でチェレンコフ光を放出する核種として正しいものの組合せはどれか。

A H B 32P C 90Y D 210Po

2008年度物化生問Ⅱ3

物質中を進む荷電粒子は、物質中の原子核と核反応を起こすことを除くと、主として次の3つの過程によりそのエネルギーを失う。

1.(A)及び原子核とのクーロン相互作用

2.(B)

3.(C)

(中略)

3.(C)の過程は、荷電粒子が屈折率nの物質中をその物質中における光の速度cm(=c/n、cは真空中の光速度)よりも(G)速度で通過するとき、荷電粒子の速度方向に沿って(H)が放出される現象をいう。荷電粒子の速度をvとすると、光子が放出される角度は(ロ) となる。

2019年度実務問4Ⅰ

 ○月×日 使用核種をそれぞれ1~10kBq含むとみられる廃液(水溶液)について、各核種の濃度を求めた。まず、廃液試料の一定量をプラスチック製容器にとり、そのまま(A)によって(B)の放射能濃度を求めた。(B)を除去した後、蒸発法による前処理後、端窓型GM検出器で計数した。さらに、試料とGM検出器間に適当な厚さのアルミニウム板を置いて計数し、(C)以外の2核種を定量した。

 先月半ばに新規に追加購入した液体シンチレーションカウンタの利用についても分析条件などの検討を継続した。昨日に続いて、(B)を除去した廃液試料の一部をとり、チェレンコフ光計測による(D)の定量を試みた。その結果は、以前より使用してきた液体シンチレーションカウンタによる測定あるいは端窓型GM検出器による測定の結果と、誤差の範囲で一致した。

2015年度管理測定技術問4Ⅰ

非密封放射性同位元素の32P、35S、51Cr、60Co、131Iを取り扱っている施設がある。これらの放射性同位元素を用いた実験を行うためには、あらかじめ使用する核種や化合物の物理的・化学的性質を考慮した実験計画を立て、被ばくや汚染防止対策を講じて実験を行い、廃棄物にも注意を払う必要がある。

(中略)

フード1の隣のフード2で使用されている35Sは、最大エネルギー(G)keVのβ-線放出核種であり、その測定には(H)検出装置が有効である。一方、32Pのβ-線は高速で物質中を運動して(I)光を発生するので、シンチレータを用いずに水溶液のまま(H)検出装置で測定することもよく行われている。これらのフードの汚染検査には、使用核種から(J)式サーベイメータが使用できる。

(中略)

2013年度管理測定技術問4Ⅱ

液体シンチレーション計数装置は排水の放射能濃度の測定にも利用される。一定量の試料をバイアル中でシンチレーションカクテルと混合して測定する。バックグラウンドを低く保つ必要がある場合には、プラスチックバイアルも用いられるが、ガラスバイアルでは(F)含有量が低い素材が利用される。シンチレーションカクテルには(G)を含むものが用いられる。一方、対象核種が32Pの場合には、シンチレーションカクテルを使わないで、(H)を検出する方法もある。

(中略)

2012年度管理測定技術問4Ⅱ

この作業グループは小実験室を専有して使用することとなった。

32Pを使用する場合、遮蔽材に(E)を用いて(F)の発生を避ける。被ばくする手指のモニタリングにはリングバッジが適している。

32Pの取り扱いで汚染が発生した場合、その位置の特定には(G)サーベイメータが用いられる。さらに、スミア法で(H)汚染の広がりを調べ、除染の方法を検討する。スミアろ紙を水に浸して液体シンチレーションカウンタで(I)を計測することで32Pのみを測定することも可能である。

(中略)

2010年度管理測定技術問3Ⅱ

32Pは最大エネルギー(F)のβ線を放出する。取扱いの際に(G)製のついたてを用いることで、β線を遮へいし、制動放射線の発生を抑えることができる。しかし、手指などの局所被ばくが全身被ばくに対して著しく高くなることがあるので、(H)による局所被ばく線量のモニタリングは重要とされる。スミア法による汚染検査におけるろ紙の放射能測定では、(I)の検出も利用できる。しかし、この検出法は3Hでは利用できない。32Pで標識されたリン酸は(J)などの金属イオンと反応して沈殿を生成する。このようなリンの化学的性質は実験操作時の32Pの挙動の予測に有用である。

2008年度管理測定技術問4Ⅳ

実験室の床面が14Cによりスポット状に汚染された場合、サーベイ法による汚染位置の特定には(A)サーベイメータが用いられる。汚染の固着性の程度により、汚染の拡大の可能性や除染の方針などが変わるため、スミア法による放射線測定も行われる。この場合には、(B)を用いて測定するのが最も検出効率が高い。汚染核種が32Pの場合には(C)によるチェレンコフ光計測も利用できる。

(中略)

2007年度管理測定技術問4Ⅲ

排水中の45Ca濃度を液体シンチレーションカウンタで測定する場合には、水と溶け合う(A)にシンチレータを溶かしたものが用いられてきたが、現在では、水と(B)を形成する乳化シンチレータが多く用いられる。一方、排水中の32Pの放射能測定では、シンチレータを用いず(C)を計測することができる。いずれの場合も、あらかじめ、測定試料の(D)を調べ、それが不十分な場合には(E)を行い、また有機物で着色している場合には、(F)を加えてこれを除去することが望ましい。

チェレンコフ光に関しては液体シンチレーション検出装置で32Pを測定するといった問題が多く出題されています。液体シンチレーション検出器に関して重要事項はしっかりと押さえておきましょう。また32Pは超重要核種ですので壊変、半減期、エネルギーは確実に暗記しておきましょう。