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五肢択一式問題正解選択肢 化学④

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
本日は化学の五肢択一式の過去問題からの正解の選択肢です。
ホットアトム、アクチバブルトレーサーに関して五肢択一式の過去問題から正解の選択肢を掲載します。
ホットアトム、アクチバブルトレーサーともに放射線取扱主任者試験ではよく出題されていますので過去問題でしっかり勉強して重要事項は暗記しておきましょう。
 
ホットアトムに関しては反跳エネルギーを求める計算問題も出題されることがありますので公式をしっかりと覚えておきましょう。

第一種放射線取扱主任者試験2015年度物化生問4Ⅰ
中性子照射したヨウ化エチル(C2H5I,水に不溶)を水と振とうすると、(n,γ)反応により生成した128Iの大部分は、ヨウ化エチルとは異なる化学形で水相に抽出される。これは、1934年にSzilardとChalmersにより高比放射能放射性同位体の製造法として発表された。
(n,γ)反応に伴い即発γ線が放出され、生成核は(A)反跳を受ける。即発γ線を単一光子として、そのエネルギーをEγ[MeV]とすると、反跳エネルギーER[eV]は、反跳原子の質量をM[原子質量単位]として、 ER[eV]=537Eγ2/Mで表される。127I(n,γ)128IにおけるEγは約6.8MeVなので、128IのERは約(ア)194eVとなる。ヨウ化エチル分子中の炭素とヨウ素の(B)結合エネルギーは数eVであり、これに比べて反跳エネルギーは極めて大きいために結合エネルギーが切断され、水溶性のヨウ素が生成する。また、反跳原子は、媒質との衝突により減速し、その一部が再結合や(C)同位体交換により元の化学形になる。
一般に、(n,γ)反応で生成する放射性核種は標的核種と(D)原子番号が同じであるため、(E)無担体の状態で得ることは難しい。しかし、同位体交換反応が遅い場合には(n,γ)反応による高比放射能の放射性核種を効率良く得ることができる。
 
第一種放射線取扱主任者試験2005年度物化生問1Ⅰでもホットアトムの反跳エネルギーの計算問題が出題されています。
 
【ホットアトム】
129ICl4-129Iが固体中でβ-壊変するとXeCl4が生成することがある
                            (2005化学問28)
6Li(n,α)3Hで生成する3Hはリチウム化合物中の16Oを放射化するのに十分な反跳エ
 ネルギーを持っている(2005化学問28)
・地下水中の234U/238U放射能比は1より大きいことがある(2009化学問25)
・室温で熱中性子照射した液体のC2H5を水と混合すると、放射能の一部が水相に移
 動する(2009化学問25)
有機化合物にLi2CO3を混合し、原子炉で熱中性子を照射するとトリチウム標識化
 合物が得られる(2009化学問25)
・原子炉で熱中性子照射した[Co(NH3)6]Cl3を水に溶解すると60Co2+が得られる
                            (2009化学問25)
・ヨウ化エチルを熱中性子照射した後、水で抽出すると、128Iが水相に検出される
                            (2010化学問27)
・As(V)のヒ酸塩を熱中性子照射すると、76As(III)が生成する(2010化学問27)
・安息香酸と炭酸リチウムを混合し、熱中性子照射すると、安息香酸がトリチウム
 標識される(2010化学問27)
・ブタノールと3Heを混合し、熱中性子照射すると、ブタノールがトリチウムで標識
 される(2010化学問27)
中性子照射した臭素酸カリウムを水に溶かすと放射性のBr-イオンも得られる
                            (2012化学問27)
中性子照射したヨウ化エチルに水を加えて振り混ぜると水中に高比放射能128Iが
 得られる(2012化学問27)
・地下水中の234U/238U(放射能比)が1より大きくなることがある(2012化学問27)
・ホウ素化合物をがん組織に濃縮させた後、熱中性子照射で腫瘍を治療する
                            (2012化学問27)
中性子照射したヨウ化エチルC2H5Iを水と振り混ぜると放射性の128Iが水に溶け出
 す(2013化学問28)
中性子照射したクロム酸カリウムK2CrO4を水に溶かすと陽イオン51Crも観測さ
 れる(2013化学問28)
・ヨウ化エチルを中性子照射したのち、水を加えて振とうすると放射性ヨウ素が水相
 中に移った(2014化学問28)
・安息香酸と炭酸リチウムを混合して中性子照射すると、トリチウムで標識された安
 息香酸が得られた(2014化学問28)
・クロム酸カリウム中性子照射したのち、水に溶解し陽イオン交換樹脂カラムに流
 すと51Cr3+が樹脂に捕集された(2014化学問28)
・ホウ素化合物をがん組織に取り込ませた後、熱中性子照射で腫瘍を治療する
                             (2017化学問27)

【アクチバブルトレーサー】
151Euをアクチバブルトレーサーとして用いた野外調査では、放射性物質による汚
 染は発生しない(2005化学問27)
・トレーサーの検出に放射化分析が用いられる(2008化学問27)
・放射化断面積の大きい元素が適している(2008化学問27)
・自然界における存在量の少ない元素が適している(2008化学問27)
・魚類の回遊調査に利用された例がある(2008化学問27)
安定同位体をトレーサーとして用いる(2012化学問28)
・放射化分析で感度の高い元素をトレーサーとして加える(2012化学問28)
151Euは、アクチバブルトレーサーとして利用される(2018化学問13)