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内部被ばくに関する問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日は内部被ばくに関する基本問題です。管理測定技術では非常によく出題されていますので、全文暗記するくらいの気持ちで勉強して下さい。

問 放射性物質の体内への侵入経路には、①、②、③がある。①により摂取されたトリチウム水は④からただちに吸収され、体内の⑤に均等に分布する。
 ②により不溶性の239Puが摂取された場合は、その大部分が⑥に長時間とどまるので、239Puからのエネルギーの⑦い⑧線を体外から検出して摂取量の評価を行うことができる。また、体外へ排出される量の大部分は短期間に⑨として排泄されるので、これを採取し、⑩法による摂取量の評価の試料とすることができる。
 可溶性の239Puが③により体内に侵入した場合には、体液により⑪及び⑫に移行するが、その残留期間は⑫の方が長い。この過程では、一部が⑬として体外へ排泄されるので、これを採取し、⑩法の試料とすることができる。
 239Puの体内摂取による晩発障害の主なものとして、不溶性のものについては⑭、可溶性のものは⑮がある。

トリチウムは水蒸気の形で空気中に存在する場合、吸入量の半分程度の量は皮膚から体内に入ると言われています。一方で、吸入されたHTOの形のトリチウム水はほぼ全量が肺から吸収されます。摂取されたHTOは全身に行き、血液、尿、呼気のトリチウムの量は概ね同じ程度になります。
 
内部被ばくの経路および防御法
 ①経口摂取;飲み込み、胃腸管からの吸入 ピペッタ、手袋、マスクで防御
 ②吸入(経気道)摂取:呼吸、肺、気道からの吸収 マスクで防御
 ③経皮侵入:皮膚からの侵入または傷口からの侵入 手袋で防御
 
プルトニウムPuは、体外から計測が可能なものは肺モニタであり、呼吸で吸入されたものの一部が測定されます。
肺モニタ:酸化プルトニウム239PuOなどは肺に沈積 
 239PuからL殻電子の放出に伴って発生するエネルギー13-20keVの特性X線
 (平成25年度管理測定技術問5Ⅱ)
 241Amから放出されるγ線(59.5keV)を体外から測定
 (平成22年度管理測定技術問5Ⅱ)
正答
①経口 ②経気道(吸入) ③経皮 ④胃腸管 ⑤体液 ⑥肺 ⑦低 ⑧X 
⑨糞 ⑩バイオアッセイ ⑪肝臓 ⑫骨 ⑬尿 ⑭肺がん ⑮骨腫瘍
 
バイオアッセイ法や体外計測法は、本ブログの以下の記事にも記載しています。
 内部被ばく