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第二種試験のコンプトン散乱

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日は今年度平成30年度(2018年度)の第2種試験からの記事です。
第二種試験においてはコンプトン散乱に関する計算問題は管理技術Ⅱの試験で非常によく出題されています。今年度出題されたコンプトン散乱に関する問題(問8)は平成24年度管理技術Ⅱ問7、平成28年度管理技術Ⅱ問9と全く同一問題です。
コンプトン散乱において、散乱光子のエネルギーE'γを表す式は入射光子のエネルギーEγを用いて以下の式で表されます。超重要公式です。必ず暗記しましょう。
エネルギーを代入するときの単位は[MeV]であることに注意しましょう。
 
 
 
散乱された光子のエネルギーは散乱角度に依存し、散乱角度が180°(cosθ=-1)のとき、すなわち入射方向へ散乱されるときに最小になります。上式で分母が最大になるときが散乱光子のエネルギーが最小になることが分かります。
 
逆に、この場合(散乱角度が180°(cosθ=-1)のとき)に反跳電子(コンプトン電子)のエネルギーEeは以下の式から分かるように最大になります。
 
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今年度の第二種試験の管理技術Ⅱ問8は、この反跳電子の最大エネルギーを求める問題です。
コンプトン散乱において散乱光子のエネルギーを求めるときには、散乱光子の散乱角度が必要になり、上述の式を使用するためにはその角度におけるコサイン(cos)の値を知らなくてはなりません。一般的なコサインの値は覚えておく必要があります。
コサインの定義を忘れた方は中学、高校の数学の教科書を復習してみましょう。
 
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第二種試験のコンプトン散乱の過去問題
平成24年度管理技術Ⅱ問7
平成25年度管理技術Ⅱ問8
平成28年度管理技術Ⅱ問9
平成30年度管理技術Ⅱ問8