ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
本日も試験直前対策を行っていきましょう。今日は化学編②です。
「3.天然放射性核種」
天然放射性核種は化学、物化生、管理測定技術などでよく出題されています。暗記中心ですので確実に覚えておきましょう。天然放射性核種は、①壊変系列をつくる放射性核種、②壊変系列をつくらない放射性核種、③宇宙線との核反応で生成する放射性核種(天然誘導放射性核種)があります。
①壊変系列をつくる放射性核種に関しては、
①壊変系列をつくる放射性核種に関しては、
トリウム系列、ネプツニウム系列、ウラン系列、アクチニウム系列について壊変中の主要な核種(Rnなど)は暗記しておきたいですね。また、最初の核種と最後の安定核種は必ず暗記しましょう。壊変過程でのα壊変、β壊変の回数も覚えておきましょう。
②壊変系列をつくらない放射性核種に関しては、
40K、87Rb、115In、138Laなどいくつかあります。できるだけ暗記しておくといいですね。特に40Kは放射線取扱主任者試験でも超頻出核種です。壊変、半減期、エネルギーなどは確実に暗記しましょう。また40Kのβ壊変、EC壊変に関して部分半減期を求める計算問題、40K-40Ar年代測定なども過去には出題されています。
③宇宙線との核反応で生成する放射性核種(天然誘導放射性核種) に関しては、
3H、7Be、10Be、14Cなどいくつかあります。放射線概論に載っているものはできるだけ覚えておきたいですね。
「4.核反応とRIの製造」
核反応のしきいエネルギーに関して、時々物理や物化生で出題されることがあります。衝突の前後の粒子や原子核の質量差をエネルギーに換算したものがQ値になりますが、このQ値の値が正の場合は発熱反応、負の場合は吸熱反応になります。
吸熱反応においては入射粒子のエネルギーがQ値の絶対値を超えないと反応が起こりません。この核反応が起こるための入射粒子の最小エネルギーしきいエネルギーと呼んでいます。
吸熱反応においては入射粒子のエネルギーがQ値の絶対値を超えないと反応が起こりません。この核反応が起こるための入射粒子の最小エネルギーしきいエネルギーと呼んでいます。
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の核反応においてQ値は
は質量
Q値<0の吸熱反応においては、入射粒子xに必要なしきいエネルギーは、
最近では、核反応に関してD-D反応やD-T反応が物理や物化生の試験で出題されています。昨年度の物理の試験では計算問題も出題されました。
の核反応においてQ値は
は質量
Q値<0の吸熱反応においては、入射粒子xに必要なしきいエネルギーは、
最近では、核反応に関してD-D反応やD-T反応が物理や物化生の試験で出題されています。昨年度の物理の試験では計算問題も出題されました。
核反応においては標的核と照射粒子の核反応の起りやすさは反応断面積で表され、反応断面積と照射粒子エネルギーの関係は励起関数と呼ばれています。
熱中性子反応の断面積は、中性子の速度が大きくなるにしたがって、速度vに反比例して小さくなります。これを1/v則といいます。中性子のエネルギーが大きくなると1/vに従って断面積は小さくなりますが、ある特定のエネルギーで断面積が急激に大きくなるところがありますが、このような吸収を共鳴吸収と呼んでいます。
「5.核分裂」
「6.RIの分離法」
トレーサー量の放射性同位体を分離する際には、その質量は極めて小さいので、担体を利用します。担体に関する問題は化学や物化生でよく出題されていますので、同位体担体、非同位体担体、保持担体、共沈剤、スカベンジャーなどの用語の意味をしっかり覚えておきましょう。90Srと90Yの分離、140Baと140Laの分離が頻繁に出題されています。
溶媒抽出法に関しては、
分配比D、抽出比Eの定義はしっかり理解しておきましょう。
Co:有機相中の放射性核種の全濃度
Cw:水相中の放射線核種の全濃度
抽出率E
有機相にどれだけの放射性核種が抽出されたかを示す数値
クロロ錯体に関しては、
クロロ錯体を形成する金属イオンは陰イオンになるので、陰イオン交換樹脂に吸着させることで分離することが可能となります。
吸着したクロロ錯体を塩酸で溶出するときの濃度順位は、陽イオンと塩化物イオンのクロロ錯体の形成が強いものほど、塩酸溶液の濃度は薄いものを使用します。
クロロ錯体形成の順位は必ず覚えましょう。
吸着したクロロ錯体を塩酸で溶出するときの濃度順位は、陽イオンと塩化物イオンのクロロ錯体の形成が強いものほど、塩酸溶液の濃度は薄いものを使用します。
クロロ錯体形成の順位は必ず覚えましょう。
Ni2+, Mn2+, Co2+, Cu2+, Fe3+, Zn2+
イオン化傾向に関しては、
イオン化傾向は水溶液中の金属元素の陽イオンになりやすさを示したもので以下の順序になります。いろいろ語呂合わせもありますので、覚えやすい語呂合わせで確実に暗記して下さい。
K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe
K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe
> Ni > Sn > Pb > (H2) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au
沈殿に関しては、
化学の問題では毎年必ず1問は出題されています。放射線概論に載っている主要な沈殿についてはできるだけ暗記しておきたいですね。硫酸塩、リン酸塩、硫化物の沈殿、塩化物の沈殿など。