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放射線防護に関して

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

生物や管理測定技術の試験では放射線防護に関する問題が出題されます。
以下の文章は「平成28年度管理測定技術問5Ⅰ」からの抜粋です。
何度も読んで重要事項はしっかり暗記しましょう。

放射線防護の目的を達成するためには、(A)確定的影響のしきい線量、(B)確率的影響の発生頻度および容認できるリスクレベルをよく理解しておくことが重要である。ICRP2007年勧告ではこれらについて推定された数値が報告されている。
 確定的影響は、しきい線量のある組織障害反応であり、被ばく線量が大きくなると障害も重篤になる。一般に、骨髄のように常に分裂する幹細胞が存在し細胞交替率が(C)高い臓器・組織では障害が(D)早く現れ、肝臓のように細胞交替率が(E)低い臓器・組織では障害が(F)遅く現れる。組織障害のしきい線量は臓器・組織により異なるが、その値は全身γ線被ばくした成人集団の1%に症状が現れる吸収線量として推定されており、造血機能低下ではおよそ(ア)0.5Gy一時的脱毛ではおよそ4Gy男性の一時的不妊ではおよそ(イ)0.1Gyである。また、骨髄死のしきい線量は、治療しない場合はおよそ(ウ)1Gyである。
 確率的影響に属するものには、発がんと遺伝性(的)影響がある。確率的影響を評価するために、(G)損害で調整した単位放射線量当たりのリスクの大きさが推定されており、これは組織加重係数で調整された(H)名目リスク係数と呼ばれる。がんについてのこの値は全集団で(エ)5.5×10^-1[Sv-1]、成人では4.1×10^-2[Sv-1]と推定されている。」

確定的影響、確率的影響に関しては定義、線量と発生頻度・重篤度の関係などを押さえておきましょう。以下のブログ記事を参考にして下さい。
 確率的影響と確定的影響

また、症状に関するしきい線量は確実に暗記しておきましょう。皮膚や不妊、骨髄障害などのしきい線量は試験でも非常によく出題されています。
 皮膚の放射線障害
 生殖腺(精巣、卵巣)、不妊
 骨髄死、腸死、中枢神経死

名目リスク係数に関しては、ここまでに値を暗記する必要があるかは分かりませんが、実際に試験に出題されていますので暗記が得意な方は覚えておくと良いかと思います。
放射線加重係数、組織加重係数の値は確実に暗記しておかなくてはなりません。
以下にICRP1990年勧告から2007年勧告になって変更があった箇所の抜粋の表を掲載しておきます。
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