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がん治療

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日はがん治療に関する記事を紹介したいと思います。
がんに関しては、4月26日の記事(がんについて)でも記載していますのでご覧下さい。

○ブラッグ曲線
陽子線、重イオン線はブラッグピークを形成しますので、正常組織への副作用が少なく深部線量分布に優れています。そのため、身体の深部のがん細胞(腫瘍組織)に集中して線量を与えられるので、腫瘍細胞死を起こすことができます。
X線γ線、電子線、中性子線はブラッグピークは形成しません)

中性子線や低LET放射線では表面付近でエネルギーが大きく深部に行くにしたがっ
 て小さくなる
・粒子線では粒子の質量が大きいほどRBEが大きくなる
・陽子線のRBEはそれほど大きくないため、重イオン線がRBEも大きく最もがん細胞
 致死に効果がある

イメージ 1

このグラフをブラッグ曲線といいます。
縦軸は比電離(単位長さあたりの電離数)を表し、飛程の最後に大きくなります。
ブラッグ曲線は陽子線やα線重粒子線で示します。
X線γ線、電子線、中性子線はブラッグ曲線は示しません。

ブラッグ曲線に関しては12月6日(荷電粒子と物質の相互作用)でも記載していますのでまたご覧下さい。

○低酸素細胞増感
低酸素細胞であるがん細胞に増感作用を持ち、酸素細胞である正常細胞には増感作用を示さないものでがん治療薬剤として期待されるものです。
低酸素細胞増感剤はそれ自身は電子を取り込むことで還元され、相手側を酸化するため電子親和力を有するものが用いられます。(第7版放射線概論P.313)

低酸素細胞増感剤:メトロニダゾール、ミソニダゾール
放射線増感剤:BUdR(5-ブロモデオキシウリジン)
       IUdR(ヨードデオキシウリジン)
BUdR、IUdRはウリジンであるが、構造がDNA構成物質であるチミジンと類似のため、DNAに取り込まれやすくなります。FUdRは抗がん剤として使用されます。 
(ただのウリジンはRNAの合成の標識化合物として用いられることに注意)

平成17年度生物問6,7

平成20年度生物問3
平成20年度物化生問6Ⅰ

平成21年度生物問3,14,30
平成22年度生物問1
平成22年度物化生問5Ⅱ
平成23年度生物問2,30
平成25年度生物問28,29

平成25年度物化生問6Ⅱ
平成26年度生物問29
平成28年度生物問29,30
平成29年度生物問27

平成30年度生物問27,29