放射線取扱主任者試験に合格しよう!

資格取得を目指す皆さんを応援します

急性放射線症

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
今日は4月28日、4月も残すところ今日を入れても後3日です。明日からGWの長期連休に入るという方も多いのではないでしょうか。
GWにリフレッシュすることも大いに結構かと思いますが、皆さんにとっては何よりも今年の第一種放射線取扱主任者試験に合格することが一番大切なことですので、試験に向けての勉強もしっかりと行って下さい。
遊んだ後はしっかり勉強する、自分の中でメリハリをつけることが大切です。
今日も昨日の記事に関連する事項として第7版放射線概論P.291からの内容についてまとめた記事を紹介したいと思います。

急性放射線
短期間に大量の放射線(1Gy以上の大線量)を浴びる(被ばくする)ことで引き起こされる症候群です。高線量の放射線(約1-2 Gyから10 Gy)に被曝した直後から数カ月の間に現れます。
主な症状は、
 ①被曝後数時間以内に認められる嘔吐
 ②数日から数週間にかけて生じる下痢、血液細胞数の減少、出血、脱毛、男性の一
  過性不妊症など

下痢は腸の細胞に傷害が起こるために発生し、血液細胞数の減少は骨髄の造血幹細胞が失われるために生じます。
出血は、造血幹細胞から産生される血小板の減少により生じます。
また、毛根細胞が傷害を受けるために髪の毛が失われます。実際には毛髪は抜けるのではなく、細くなり最後には折れる現象がみられると言われています。
男性の不妊症は、精子を作り出す幹細胞が傷害を受けた結果生じます。
 
全身が1Gy以上の大線量を短時間に被ばくした場合は、以下の4つに分類されます。
①前駆期:吐き気、下痢などの放射線宿酔、発熱、頭痛、初期紅斑、皮膚、粘膜の毛
     細血管拡張、唾液腺の腫脹等の症状が一過性に発現する被ばく後48時間
②潜伏期:組織の細胞欠落症状が発現するまでの比較的無症状の期間
     全身被ばく後、約1~2週間後に発症
     被ばく線量が高いほど潜伏期は短くなる
③発症期:潜伏期以降から回復期までの期間 
     全身被ばく後1~2ヵ月の時期をいい、線量に応じて種々の症候群が発症 
     主な症状は出血傾向、感染症による発熱、下痢、下血および皮膚の紅斑、
     湿疹、糜爛、潰瘍等
④回復期:線量が少ないと1ヶ月程度で回復
     骨髄障害の治療が成功し、消化管障害や皮膚障害を乗り切った時点

急性障害の発症までの潜伏期間は線量によって異なり、線量が大きくなると潜伏期間は短くなります。

放射線宿酔
1Gy:10%に吐き気、食欲不振、めまい
8Gy:全員が1~2時間以内に吐き気、食欲不振、めまい

参考ページ
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-02-03-01
 
過去問題は昨日の骨髄死、腸死、中枢神経死の記事を参照