ブログをご覧のみなさん、こんにちは。
一昨日、131Iに関するコメントを頂きましたので回答いたしましたが、少し補足記事を掲載したいと思います。
それぞれに関する是非覚えておきたい事項は、本ブログの10月11日の記事をご覧ください。
身体の大部分は水なので密度を1[g/cm3]とすると、その飛程は0.195[cm]くらいとなります。すなわち、131Iのβ線は組織中で2mm以内にある癌細胞を破壊すると考えられます。
内部放射線療法には、131Iの他に、89Sr、90Yなども使用されます。飛程がどのくらいになるかは皆さん計算してみて下さい。
131Iは投与後すみやかに甲状腺に蓄積し、β線およびγ線を放出しながら 131mXeという別の原子核に変化します。 ここで放出されるβ線の飛程は2mmと短く、周囲の癌組織に損傷を与えます。 これを利用するわけです。この壊変の半減期は8.02日、すなわち8日たてば放射能は半分に減っていることになります。 ついで131mXeは弱いγ線を放出し、11.84日の半減期で放射能を持たない安定同位体である131Xeに変化します。
「放射性核種の内用療法には、β-線を放出する核種が適している。131Iは半減期(エ)8.02日でβ-壊変(Eβ-max=606keV)し、γ線(主に(J)365keV)を放出するため、甲状腺疾患の内用療法やインビボ検査にも用いられる。なお、1GBqの131Iの原子数は約(K)
1.0×1015個である。」