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2020年度第二種試験問題総評 化学編

2020年度第二種試験問題総評

【化学】

問1は放射能を求める計算問題です。第二種試験の2019年度化学問1の類題です。解き方さえマスターすれば難しい問題ではありません。

問2も放射能を求める計算問題です。問1とは使用する公式が異なります。放射能を求める問題は問1、問2のような計算問題を解けるようにしておけば大丈夫です。本問題は炭酸カリウム中にカリウムが2個あることに注意しましょう。

問3は周期表に関する問題です。周期表はできるだけ全部覚えておきましょう。また、同じ族に属する元素の特徴も押さえておきましょう。

問4は活性種に関する問題です。活性種に関しても数年に1度は出題されています。ヒドロキシルラジカル、水素ラジカル、水和電子、酸化剤、還元剤などの用語を押さえておきましょう。

問5は中性子源に関する問題です。第二種試験の2021年度物理問8でも出題されています。241Am-Be以外でも226Ra-Be、252Cfも中性子源として覚えておきたいですね。

問6はβ線放出核種の最大エネルギーに関する問題です。β線放出核種は非常によく出題される重要核種です。半減期と最大エネルギーは確実に暗記しておきましょう。第二種試験の2021年度化学問7でも出題されています。

問7は放出する放射線の種類に関する問題です。主要な核種が放出する放射線の種類、エネルギーは覚えておきましょう。60Co、90Sr、131I、192Irはいずれも放射線取扱主任者試験ではよく出題されている核種ばかりです。

問8はウラン系列に関する問題です。第二種試験の2021年度化学問4ではトリウム系列が出題されています。壊変系列を作る天然放射性核種は暗記しておくことが大切です。系列の始まりの核種、最終の核種は必ず覚えておきましょう。222Rn、220Rnも壊変系列の問題では非常によく出題されています。どの系列に属するかも確実に暗記しておきましょう。

問9は除染剤に関する問題です。第二種試験の2019年度化学問8、2018年度管理技術Ⅱ問17でも出題されています。EDTAなどのキレート化合物はよく出題されています。また極性、pHなどといった用語の定義も覚えておきましょう。

問10は内部被ばくに関する問題です。放射性物質を吸入した場合に有効な薬剤はいくつか知っておく必要があります。放射性ヨウ素を除去するための処置としてヨウ化カリウムなどの安定ヨウ素剤の投与、また、放射性セシウムの除去にはプルシアンブルーを投与することは暗記しておきましょう。

問11

Ⅰは原子に関する基本的な問題です。全問正解したい問題です。陽子や中性子、電子の質量は暗記しておくと役に立ちます。また、陽子や中性子の質量が電子の質量の約1,840倍であるということは自分で計算して確認しておきましょう。

Ⅱは第一種試験で2012年に物化生問3Ⅱで出題された問題とほぼ同一です。本問題も易しい問題ですので全問正解したいですね。40Kは放射線取扱主任者試験では最も出題される核種です。分岐壊変、年代測定、人体中の放射能などいろいろな形n問題として出題されますのでしっかり勉強しておきましょう。