ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
10月半ばの土曜日いかがお過ごしでしょうか。北海道を除き、全国的に雨の土曜日にになり、雨の日は気温も低く外は肌寒く感じます。
12月の放射線取扱主任者試験まで2ヶ月半の時期に来ました。
思うように勉強が進んでいない人にとっては気持ちも沈み、諦めムードが漂い始めているかもしれません。諦めるのは簡単ですが、諦めたらいつまで経っても目標は遠のいてしまいます。
辛いとき、苦しいときほど、自分に厳しくなり、頑張ろうという気持ちを奮い立たせて下さい。
さて、今日も2019年度の第二種試験の問題から記事を記載したいと思います。
実務の問題です。
2019年度第二種試験実務問11
GM計数管内で最初の電離過程により生成した電子は、気体分子と衝突しながら陽極に向かって移動し、陽極近傍の、電場の強い領域に達すると、次の衝突までの間に十分な(A)エネルギーを得て他の気体分子を電離するようになり、さらに、この二次電離過程で生成した電子もまた他の気体分子を電離し、電子数はぞうだいしてゆく。こうした電離過程は、(B)と呼ばれる。
この過程では、電子‐イオン対とともに多数の(C)が作られる。(C)は、短時間で可視光あるいは(D)線領域の光子を放出して基底状態に戻る。これらの光子は、ある確率で、管壁内表面等で(E)され、電子が放出される。この新しく生じた電子も陽極に向かって移動し、最初に(B)電子なだれが生じた場所とは別の場所で(B)電子なだれを引き起こす。光子が(E)される確率pともう1つの(B)電子なだれで作られる(C)励起分子の数nとの積が、GM計数管では(F)であり、(B)電子なだれは急速に陽極全体に広がる。こうした現象は、(G)放電と呼ばれる。
以上の過程は電子の移動によるものであり、ごく短時間のうちに起こる。一方、(H)の移動は電子に比べて遅く、陽極全体を鞘のように覆うので一時的に電場が弱まり、放電は停止する。(H)は次第に陰極に向かって移動してゆき、電場は回復してゆく。(H)は最終的に陰極の表面に達して中性分子となるが、このとき、その表面から(I)が引き出されると、その(I)電子が引き金となって第二の(G)ガイガー放電が引き起こされる。この過程が繰り返されることにより、多重パルスからなる連続出力が発生し、計数管として動作しなくなる。この現象を防止するために、通常の内部消滅型GM計数管には、消滅ガスと呼ばれる(J)ガスやハロゲンガスが少量混ぜられている。
GM計数管は放射線取扱主任者試験で最も出題される検出器で、第一種試験でも頻繁に出題されています。
気体検出器の印加電圧とイオン対生成数の関係を表す以下の図は放射線概論にも掲載されています。電圧とそれに該当する領域、またイオン対の数を表す曲線形状など、グラフの大まかなことは覚えておくと役に立ちます。
GM計数管の特徴は暗記しておきましょう。GM計数管
放射線により気体中で発生した電子やイオンは、ガス分子と衝突しながら正または負の電極に引き寄せられる。電子は衝突の合間に強く加速され、次の衝突の際にガス分子を電離して新たに電子-イオン対を生成する。(電子なだれ)また、電子-イオン対数が増幅され、パルス波高が大きくなることをガス増幅という。
GM計数管ではガス増幅が極めて大きく、電子なだれは芯線全体を覆う。電子に比べて移動速度の遅い陽イオンによって芯線全体がさやのように覆われる。
・パルス波高は発生した電子-イオン対に無関係で一定であるためエネルギー測定は
・分解時間が大きい(100μs程度)ため高線量場では窒息現象に注意が必要
・ガス増幅が大きいので増幅器は不要
・ガス増幅が大きく芯線が陽イオンで覆われ電場強度が下がることを防ぐためクエン
チングガス(内部消滅ガス)として計数ガスにハロゲンガスや有機ガスを加える
・計数ガスにはQガスと呼ばれるHeとイソブタンの混合ガス使用
比例計数管ではPRガス(Ar+メタン)または純粋なメタンを利用しています。
(PM AM(P:proportional(比例)、M(メタン)、A(Ar))と覚えましょう)
数え落としの割合(誤差)とは正味のカウント数(n0)から実測カウント(n)を引いたものを正味のカウントで除したもの
数え落としの割合(誤差)
(ただし、実測カウントの単位と分解時間の単位は統一することを忘れないように)
2.正味のカウント数