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フェザー法の過去問題

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

昨日はβ-線の最大飛程からエネルギーを求めるフェザー法に関する記事を掲載しました。今日はフェザー法に関する過去問題を掲載します。

 

第一種試験

2005年度管理測定技術問4Ⅱ

はじめに(A)の最大飛程よりも厚い吸収板を用いて計数を行い、(B)と(C)による計数率を評価する。

次に種々の厚さ(2mg・cm-2~50mg・cm-2程度)のアルミニウム製吸収板を置いた時の計数率を順次求める。この値について予め計数装置の不感時間による数え落としの補正を行なうとともに、厚い吸収板を用いた時の計数率を差し引き、計数管の(B)に対する感度と(C)の影響を補正する。これらの結果を(D)の横軸に吸収板厚[mg・cm-2]、縦軸に計数率をプロットするとほぼ(E)のグラフが得られる。これは吸収板厚の増加とともにほぼ(F)に計数率が減少することを意味する。このようなグラフを(G)とよび、その形はあまり吸収体の材質に依存しない。したがって、線源-GM計数管入射窓間に介在する空気層やGM計数管入射窓における(H)β線の吸収を補正するためには、線源-GM計数管入射窓間と空気密度から空気層の厚さ[mg・cm-2]を求め、空気層厚及びGM計数管入射窓の厚さ[mg・cm-2]の分だけ(G)を(I)すればよい。この結果をf:id:radioisotope_f:20200911161155g:plain とすると、60Co試料(線源)の放射能A[Bq]は、次式により決定する。

f:id:radioisotope_f:20200911161004p:plain

上式において、ε1は(J)、ε2は(K)、ε3は(L)を示す。線源の試料皿が十分に厚く、その材質が判明している場合、その後方散乱率はデータ集から知ることができる。線源の調製に際しては、展開剤等を用いて試料が均一に薄く広がるように留意し、線源自体の中でのβ線の自己吸収率ができるだけ小さくなるようにする。

2009年度管理測定技術問1Ⅱ

(中略)

この方法の他、(J)の吸収板と端窓型GM計数管などを用いて吸収曲線を作成し、(リ)と呼ばれる方法でβ線最大飛程を決定して核種を推定することもできる。32Pのβ線に対し、アルミニウム中の最大飛程R[g・cm-2]とβ線最大エネルギーE[MeV]との関係は、R=(K)の実験式で表される。これにより、32Pの最大飛程は約0.8g・cm-2となる。

2013年度管理測定技術問4Ⅰ

GM計数管は(A)、(B)を放出する核種による表面汚染測定にしばしば用いられる。しかし、(C)のような数十keV以下の(A)のみを放出する核種については、検出は困難である。

試料-検出器間に厚みの異なるアルミニウム吸収体を配置して計数することで得られる(A)の(D)は、核種の同定に有用な情報である。

(中略)

 

第二種試験

2012年度管理技術Ⅰ問5Ⅲ

(中略)

一方、β線では、β線の最大エネルギー(E2)からアルミニウム中におけるβ線の最大飛程R2を計算するのに、

f:id:radioisotope_f:20200911162131p:plain

との関係式が用いられる。ここで、E2の単位はMeV、R2の単位はmg・cm-2である。この単位で表された飛程はほとんど物質に依存しない。

例えば、234mPaから放出される2.3MeVのβ線のアルミニウム中の最大飛程を②式で計算すると、約1,100mg・cm-2となる。アルミニウムの密度は2.7g・cm-3であるから、cm単位に直せば約(ク)cmである。また、このβ線の最大飛程は水中では約(ケ)cm、空気中(1気圧15℃)では約(コ)cmと算出される。

2016年度管理技術Ⅰ問2Ⅲ

(中略)

次に、線源と検出器の間に、薄いアルミ板を挿入すると、計数率は480cpsとなった。このとき、数え落としの割合は(エ)%であり、数え落としを補正した計数率は(オ) cpsである。また、このアルミ板を取り出してから、このアルミ板の3.7倍の厚さがある別のアルミ板を挿入した場合には、数え落としを補正した計数率n0の期待値は(カ)cpsである。
 なお、このβ線が遮蔽体を透過する際に、その強度はアルミ板の厚さに対して指数関数的に減少するものとする。つまり、横軸(線形)にアルミ板の厚さを、縦軸(対数)にn0をとり片対数プロットをすると、両者の関係は(L)となる。また、バックグラウンドの計数率は十分に低く、無視できるものとする。

なお、必要に応じて、次頁に印刷された片対数グラフを利用せよ。

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フェザー法に関する問題は第一種試験だけでなく第二種試験でも出題されてます。

過去問題を解いてフェザー法の考え方、グラフの見方を覚えておけば十分7割~8割は得点できます。しっかり学習しておきましょう。