電離放射線、粒子線、電磁波など
ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
先日はX線に関する基本的な問題を掲載しました。
今日は放射線の種類や分類に関して基本的なことを覚えましょう。
放射線取扱主任者試験で出題される放射線には、α線(アルファ線)、β線(ベータ線)、γ線(ガンマ線)、X線、中性子線などがあり、また、陽子線や重粒子線なども出題されることもあります。
○電離放射線(放射線とは一般的にはこの電離放射線のことを指します。)
原子や分子を電離させるための十分なエネルギーを持つ放射線
α線、β線、中性子線、γ線、X線、中性子線、陽子線、重粒子線など
さらに電離放射線は粒子線と電磁波に分類できます。
粒子線:α線、β線、中性子線、中性子線、陽子線、重粒子線など
○非電離放射線
原子や分子を電離させるための十分なエネルギーを持たない放射線
可視光、赤外線、マイクロ波などの電磁波
放射線を学ぶ上では、電離や励起といった用語がよく出てきます。
以下の第二種試験の過去問題から電離と励起について暗記しておきましょう。
2011年度第二種試験管理技術Ⅰ問5Ⅰ
電磁波や荷電粒子線によって物質が照射された際に、軌道電子が原子核の束縛を離れて自由電子となる現象を(A)電離という。これに対して、軌道電子が基底状態よりもエネルギー準位の高い軌道に遷移するが、なお原子核に束縛されている現象を(B)励起という。(A)電離に必要なエネルギーは、(B)励起に必要なエネルギーに比べて(C)大きい。
放射線の分類は、環境省のサイトに分かりやすく書いてあり以下の図も掲載されています。(第1章 放射線の基礎知識 1.3 放射線)
放射線の種類や分類に関しては、過去の試験でも何度か出題されています。
過去問題をしっかりと解いて暗記すべきことは確実に覚えるようにして下さい。
第一種試験
2006年度管理測定技術問2Ⅰ
吸収線量とは、(A)の照射により、物質に吸収された放射線のエネルギーをその物質の質量で除したものである。単位はグレイ(Gy)であり、1Gyとは物質1kg当たりに吸収された放射線のエネルギーが1Jであるときの放射線量である。吸収線量の概念が適用される物質は(B)である。
これに類似した量として、カーマがある。これは(C)にX線やγ線、あるいは(D)のような(E)が入射して相互作用や核反応を起こしたとき、放出された(F)の初期の(G)の和をその物質の質量で除したもので、単位は(H)である。カーマの測定や評価に際しては、二次的に発生した(I)のエネルギーの一部が(J)等により着目する領域から逃れた場合、そのエネルギーも含まれる。
2011年度管理測定技術問2Ⅰ
吸収線量とは、(A)電離放射線が(B)物質に当ったとき、その物質の単位質量あたりに吸収されたエネルギーとして定義される。本来のSI単位はJ・Kg-1であるが、この単位に対してグレイ[Gy]という特別単位名称と記号とが与えられている。
2008年度物化生問6Ⅰ
電離放射線を、大きく電磁波と粒子線に分類することがある。この場合、X線やγ線は(A)であり、α線、β線や中性子線は(B)である。また、電離放射線は(C)と(D)に分類することもある。α線やβ線は直接電離放射線に分類され、中性子線やX線は間接電離放射線に分類される。
2013年度物化生問1Ⅰ
X線及びγ線並びに中性子は(A)放射線と呼ばれ、それぞれ物質と特徴的な相互座用を起こす。X線及びγ線は波長の短い光子であり、赤外線、可視光などの電磁場と区別して電磁放射線と呼ばれる。
2016年度物化生問2Ⅰ
電離放射線を大別すると、自身が(A)を持つ直接電離性放射線と、自身は(A)を持たず、物質との相互作用の結果、二次的に発生した直接電離性放射線が電離を引き起こす間接電離性放射線の二種類に分けられる。
第二種試験
2010年度管理技術Ⅰ問4Ⅰ
これらの放射線は、(A)や(B)のような粒子放射線と、(C)、(D)のような光子に大別される。さらに。粒子放射線は上記のような電荷を持つ荷電粒子線と電荷を持たない(E)などがあり、(E)は自発核分裂によっても発生する。