放射線取扱主任者試験に合格しよう!

資格取得を目指す皆さんを応援します

放射線用語と単位

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

2020年が始まり今日でちょうど一週間になります。

連休で気持ちもリフレッシュしたことと思いますので、また気合いを入れ直し試験に向けて勉強を頑張りましょう。

 

全てのことに共通することですが、何事も基本をしっかりと押さえておくことは非常に重要なことです。放射線取扱主任者試験に関しても基本をしっかりと暗記し勉強しておくことで試験で5割近くは正答することができます。

これから放射線を勉強する人はまずは早い時期に基本をしっかりと学んで下さい。また、過去の試験において結果を出すことができなかった人も今一度自分が基本を押さえているかを確認しながら勉強を進めてみて下さい。

 

資格試験に合格するためには、参考書で学んだことを自分がちゃんと理解しているかを問題を解きながら確認していくことが重要です。たくさんの問題を解くことで自分が理解していない分野や苦手な分野を把握することができます。試験までにできるだけ多くの問題を解いて下さい。このブログでも基本的な問題を中心にできるだけ皆さんの役に立つような演習問題を掲載していければと考えています。

カテゴリーの演習問題にも試験によく出題される問題を掲載していきますので是非勉強に活用して下さい。過去問題や演習問題を解く際には、問われている問題の正解を求めるだけでなく問題文中や選択肢中の文章や用語、核種などにも注意を払いながら解くことでひとつの問題から多くのことを勉強することができます。ひとつの問題から多くのことを学び取って下さい。

 

では、基本的な演習問題をひとつ一緒に解きましょう。


問 次の放射線に関連した単位の記号のうち、放射能を表すものはどれか
1 Bq 2 Gy 3 C・kg-1 4 eV 5 Sv 

選択肢ひとつひとつを見ていきましょう。
 選択肢1のBq(ベクレル)は単位時間当たりの壊変(崩壊)数を表す単位で、s-1と置き換えることができます。放射能は「単位時間に放射性物質が壊変(崩壊)する個数」と定義されますので、放射能を計量する単位がBqとなります。
 選択肢2のGy(グレイ)は物質にどれだけの放射線のエネルギーが吸収されたかを示す単位です。物質1kgに1Jのエネルギーが吸収されたときを1Gyと表します。すなわちGyはJ・kg-1と置き換えることができます。吸収線量カーマなどの単位がGyになります。
 選択肢3のC・kg-1は単位から分かるように物質1kg当たりの電荷量(C:クーロン)を表す単位です。主には空気をX線γ線で照射したときの電離電荷量である照射線量単位がC・kg-1になります。
 選択肢4のeVはエレクトロンボルト(電子ボルト)と呼ばれ、エネルギーを表す単位として用いられます。電子1個が1V(ボルト)で加速されたときのエネルギーが1eVになります。エネルギーの単位としてよく知られているJとは1Vの電位差の中で1C(クーロン)の電荷を動かすのに必要な仕事量ですので、J=C×Vと置き換えることができます。電子や陽子などの電気量(これをeと表す)は素電荷(電気素量)と呼ばれ、その絶対値はe=1.602×10-19Cですので、e×V=1.602×10-19C×Vから1eV=1.602×10-19Jとなります。1eV=1.6×10-19Jは必ず暗記しておきましょう。
 選択肢5のSv(シーベルト)は生体が被ばくによって受ける生物学的影響の大きさを表す単位です。放射線取扱主任者試験では、吸収線量に放射線加重係数を乗じた等価線量や等価線量に組織加重係数を乗じた実効線量の単位として重要です。吸収線量の単位は選択肢2で説明したようにGyですので、Gyに何らかの係数を乗じたものがSvになります。
 以上のことから、本問題の放射能を表す単位は選択肢1のBqが正答となります。
 
単位は放射線を学ぶ上で基本となるものです。用語や定義と合わせてので確実に暗記しておきましょう。単位や用語の問題は放射線取扱主任者試験でも毎年必ず出題されています。今日の演習問題の単位及び用語(上述した箇所の太字)は非常に重要なものばかりですので、定義を含めしっかり暗記するようにして下さい。
 
単位や用語に関する問題は、2019年度試験では第一種試験では物理問23や問31に、第二種試験では物理問9に出題されています。是非解いてみて下さい。
 
本ブログの参考となる記事は以下のとおりです。