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イメージングプレート(IP)

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

今日はイメージングプレート(IP)の関して少し書きたいと思います。IPは放射線検出器のひとつでX線フィルムよりもはるかに優れた感度を有しています。
放射線取扱主任者試験でも出題頻度は高い検出器のひとつです。第二種試験ではよく出題されていますので過去問題を5-7年間分解いてみるとよいでしょう。

 

 イメージングプレート(IP) 原子力百科事典 ATOMICAより

輝尽性発光体という特殊な蛍光体をプラスチックフィルム上に添付したもの。X線、電子線、中性子などの放射線を高感度で検知し、2次元の画像が得られる。輝尽性発光体に放射線を照射したのちレーザーを照射すると、放射線照射を受けた部分が発光する。この光を光電子増倍管で電流に変換し、画像化する。透過力の大きい中性子も、熱中性子を効率よく吸収して電子を放出するガドリニウムなどを輝尽性発光体に混ぜることによって検出できる。この高感度の特徴によって被ばく線量が低減できる利点もある。

 

IPで覚えておきたいことは、
・輝尽性発光(輝尽性蛍光体:BaFBr:Eu2+、BaFI:Eu2+)を利用していること
・多くの放射線に感度を有すること(α線X線、電子線、中性子線など)
・写真フィルムに対して感度が数桁良いこと
・読取りは可視光レーザであるHe- Neレーザを使用すること
・読取り後のIP は白色光(可視光)の照射や熱により消去が可能であること
 (使用前には光を照射して情報を消去しておく)
光電子増倍管を使用すること
フェーディングが大きいことが欠点であること
 (フェーディングとは放射線により形成された潜像が時間とともに退行する現象)
など

 

2019年度物理問25にイメージングプレートの問題が出題されました。
選択肢Dの「紫外線照射で初期化が可能である」が正答になっています。読取り後のIP は可視光の照射で消去すると書かれている参考書が多いかと思いますので少し考えてしまいます。

 

イメージングプレートに関する過去問題
第一種試験
 2005年度物理問25
 2006年度物理問29
 2011年度物理問30
 2019年度物理問25

第二種試験
 2011年度管理技術Ⅱ問19
 2012年度管理技術Ⅱ問13
 2018年度管理技術Ⅱ問13